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【特集】長期金利上昇による利ザヤ拡大、運用環境の改善の影響を受けるメガバンク株、保険株ともども要マーク
長期金利のうち米国の10物国債利回りは、前週末に一時0.87%と今年6月5日の0.95%以来の高水準となった。6月の金利上昇は、コロナショックから米国景気が急回復、戦後最大の雇用者増などとなったなどのポジティブな要因が働き、今回は、米大統領選挙でのバイデン候補当選を先取り、当選後の経済対策、国債の大量発行を懸念したものと違いはある。ただ今年6月は、この長期金利上昇に折からのコロナショック脱却に向けた安倍内閣・日銀一丸主導のコロナ関連緊急融資の積み上がりも加わり、地銀株の業績も上ぶれ、7月に発表された今3月期第1四半期業績は、押しなべて好調に推移した。前週末の4行の業績上方修正が、この再現の前触れとすれば、地銀株のこれから開示される今3月期第2四半期業績は、先取り余地があることになる。長期金利上昇による利ザヤ拡大、運用環境の改善の影響を受けるメガバンク株、保険株ともども要マークとなりそうだ。
■上方修正の地銀株買いが低PER・PBRの地銀株買いに波及
マークする地銀株は、まず前週末23日に業績を上方修正したうち低PER・PBR水準にあるめぶきフィナンシャルグループ<7167>(東1)、岩手銀行<8345>(東1)、北國銀行<8363>(東1)、さらにその前10月22日に業績を上方修正したほくほくフィナンシャルグループ<8377>(東1)である。とくにPBRは、いずれも0.2倍~0.4倍と解散価値を大きく下回っており、菅内閣の目指す業界再編シナリオの火付け役として発火する可能性もある。
このほか東証1部低PERランキングの上位に顔を並べる銘柄も要注目である。第4位の千葉興業銀行<8337>(東1)以下、宮崎銀行<8393>(東1)、武蔵野銀行<8336>(東1)、群馬銀行<8334>(東1)、トモニホールディングス<8600>(東1)、高知銀行<8416>(東1)、山口フィナンシャルグループ<8418>(東1)、七十七銀行<8341>(東1)、大光銀行<8537>(東1)、ふくおかフィナンシャルグループ<8354>(東1)などと続く。
■運用環境改善で保険株が浮上しメガ・バンク株とともに今年6月相場を再現
長期金利上昇による運用環境改善で前週末23日に先行したのは、第一生命ホールディングス<8750>(東1)である。東証第1部値上がり率ランキングの第39位に躍り出て、やはり長期金利上昇で買われた今年6月の戻り高値を上回り、上値フシとしては今年2月の年初来高値1800円が待ち構えるだけとなった。同様に保険株のかんぽ生命<7181>(東1)、SOMPOホールディングス<8630>(東1)、T&Dホールディングス<8795>(東1)なども、6月相場の再現が有力になる。
さらに長期金利上昇は、グロース株売りのバリュー株買いとする投資セオリーからメガバンクの出番も回ってくるはずである。あおぞら銀行<8304>(東1)、りそなホールディングス<8308>(東1)、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東1)、三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東1)、みずほフィナンシャルグループ<8411>(東1)などが6月相場の再現から、年初来高値を目指す一段高の展開も期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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