欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、主要中銀の緩和方針でドル選好継続も

2020年10月20日 17:25

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記事提供元:フィスコ


*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、主要中銀の緩和方針でドル選好継続も
20日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想したい。焦点の米追加経済対策で与野党が合意すれば、早期実施への期待感でリスクオンのドル売りに振れやすい。ただ、主要中銀による一段の緩和方針で、ドル選好地合いが続きそうだ。

新型コロナウイルス向けの米追加経済対策に関し、与野党協議の行方に振らされる展開が続く。前日の取引では、規模などで与野党間の隔たりが大きいため交渉は難航するとの観測から株安となり、リスクオフのドル買いに振れた。ただ、欧州通貨の買戻しがドルの一段の上昇を抑制している。本日アジア市場では前日買われたユーロやポンドが失速したほか、中銀による一段のハト派政策への思惑から豪ドルやNZドルが下落。日経平均株価の軟調地合いを背景に円買いが観測されるものの、ドル・円は105円半ばで底堅さが目立つ。

この後の海外市場では、引き続き米追加対策の与野党協議が材料視される。ムニューシン財務長官とペロシ下院議長による協議が進展すれば早期実施への期待感から株高に振れ、リスクオンのドル売り、円売りが見込まれる。今晩発表の住宅着工件数など住宅関連指標は堅調な内容が予想され、株高・ドル安の支援材料となる見通し。一方、欧州中銀(ECB)をはじめ主要中銀の当局者から一段のハト派的見解が足元で相次ぎ、欧州やオセアニアの通貨は買いづらい。ドル・円は下押し圧力がかかりやすいが、ドル選好地合いは続くとみる。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・8月経常収支(7月:+166億ユーロ)
・21:30 米・9月住宅着工件数(予想:145.5万戸、8月:141.6万戸)
・21:30 米・9月住宅建設許可件数(予想:150.6万戸、8月:147.6万戸)
・23:50 クオールズ米FRB副議長オンライン会合出席(金融安定化関連)
・02:00 エバンス米シカゴ連銀総裁オンライン討論会出席
・06:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁オンライン討論会出席《FA》

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