【どう見るこの相場】ビッグ・イベント控えの「まだはもう」銘柄に中国関連株と証券株が有力候補

2020年10月19日 09:39

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 「もうはまだなり まだはもうなり」と相場格言は教えている。相場が、大天井や大底を形成する際の市場センチメントと投資家マインドの綾を浮き彫りにしたものだ。しかし、きょうの週明け以降、国内、海外でビッグ・イベントが目白押しとなっているのである。このイベントを前に「もう」織り込んだのか、「まだ」織り込んでいないのか、強気か弱気か、売りか買いか大いに気になるともろで、「もうはまだなり まだはもうなり」か自問自答している投資家は少なくないだろう。

 ビッグ・イベントは、まず3月期決算会社の第2四半期(2Q)業績の発表で、10月26日の日本電産<6594>(東1)を皮切りに、主力株の発表が本格化し、この日には臨時国会が召集され、11月3日は、米国の大統領選挙の投票日である。決算発表では、先行して10月9日に2月期決算の2Q業績を開示した安川電機<6506>(東1)の株価が、急落したあとリバウンドするなど方向性が定まらず、日本電産の発表でトレンドに変化が出るか注目されている。臨時国会も、日本学術会議の任命権問題などの国会論戦の波風で、菅内閣の内閣支持率に大きな変動が起きるのか起きないのか、政策関連株に影響することになる。

 困るのは、海の向こうの日本の投資家が選挙権を持たない米国の大統領選挙である。いろいろ選挙情勢報道に接すると、11月3日に投票が終わっても、どうもイベント通過とはなってくれない可能性もまだ残っているようなのである。仮に世論調査通りに民主党が、ホワイトハウスも上院や下院の議席数でも共和党を上回って圧勝しても、トランプ大統領が、潔く敗北を認めるかは不確かで法廷闘争まで長引く懸念も伝えられているからだ。日米のマーケットでは、バイデン候補の勝利を見越して再生エネルギー関連株を買い、当選後の大型経済対策発動を先取りしてグロース株を売って景気敏感株を買い、さらに為替相場も、国債の大量発行・長期金利上昇を想定してドル安・円高含みとなっている。しかし選挙そのものが、4年前のトランプ候補の逆転勝利が再現するとの観測もあり、そうなると相場の「ちゃぶ台返し」はないとはいえない。

 「まだはもうなり」か「もうはまだなり」か気迷いが高まる相場環境下では、「トップ・ダウン」ではなく「ボトム・アップ」の投資スタンスの方がリスクを最小化できるはずだ。「森を見ずに木を見る」個別銘柄ベースのチャレンジである。これまで業績を上方修正したり好決算を発表した銘柄から似ているパターンを抽出し想像力を働かせるのである。このパターンから「まだはもうなり」を示唆する銘柄が浮上してくれば、これをターゲットにビッグ・イベントを大過なくブレーク・スルーできる余地が生じてくる。前週末16日に業績の上方修正や好決算を発表した銘柄から中国関連株と証券株に「まだはもうなり」の可能性があるとしてアプローチしてみたい。まず小型の割安株からトライして主力株へのレベル・アップが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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