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英語学習者がマネしないほうが良いネイティブ英語とは
ネイティブのように英語を話せるようになりたいのであれば、ネイティブの話す英語を何度も聞き返し、自分でそっくり再現できるように何度も口に出すことが欠かせない。リピーティングやシャドーイングなどの学習法を考えてみても、マネこそが学習の基本であり、英語力向上に不可欠なことはおわかりいただけるだろう。
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ただし、「ネイティブの話す英語は徹頭徹尾完全にマネすべき」というわけではない。英語学習者なら避けた方が賢明な部分もあることは事実である。今回は、そんなマネするべきでないネイティブ英語についてお伝えしたい。
■速く話すことに意味はない
まず、英語を話すスピードに注意したい。ネイティブのマシンガンのようなスピードで英語を話せたらとは、誰もが一度は憧れるものだろう。なるべく速いスピードで話せる方が、英語ができることを証明できるような気がするのではないだろうか。ところが、これは大間違いである。
どんな言語であれ、また、ネイティブであれノンネイティブであれ、良い話し手とは早口のスピーカーのことではない。良い話し手は、自分の伝えたいメッセージを、クリアに、よく理解できるよう伝えることに何よりも重きを置いている。
確かにネイティブのなかには怒涛のごとく猛烈なスピードで話す人もいる。若い人になるほどその傾向はあると言えるだろう。しかし、それをマネする必要はない。特に、発音やアクセントなどに課題のある学習途上のわれわれノンネイティブは、しっかり心に留めておきたいことだ。
速く話そうと心がけても、妙に急いでいる印象を与えるだけだろう。それに、あなたの英語を聞き慣れない相手にとっては、理解しにくい英語がますます理解しにくくなるだけの話だ。だから、「速く話せた方がネイティブのようにカッコよく聞こえるだろう」という考えはきれいに忘れてしまおう。自分の伝えたいことが誤解なく伝わるよう、ゆっくりとクリアに話すことが何よりも重要だ。
■フィラーワードの使いすぎに注意
”you know”や”I mean”、”It’s like…”などのフィラーワードは、適度に使えば文章のつながりを滑らかにし、あなたの考えを相手に伝わりやすくすることに効果を発揮する。しかし、フィラーワードの使いすぎは禁物である。
台本通りに話す教材のスピーカーと違い、実際の会話では、口癖のように”you know”などのフィラーワードを挟む人がいる。YouTube動画などを参考にリアルな英語をマネしたいと考えるのは良いが、逐一フィラーワードまでマネする必要はない。適度に使えば有効なフィラーワードも、使いすぎは話をわかりにくくさせるだけでなく、聞き手をイライラさせてしまうだけなのだ。
実際、ネイティブも子どものころは、余計なフィラーワードはなるべく使わないよう教育されると言う。考えがまとまらないうちに話し始めるからフィラーワードが増えるのであって、伝えたいことが先にあればそもそも必要ないものである。ネイティブの英語をマネするのは学習上非常に有益だが、英語を話す目的とは、あくまで良好なコミュニケーションの確立が前提であることを忘れてはいけない。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
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