新型レクサス・LS 2020年冬発売 (2) 「教師データ開発ドライバーによるAI運転支援」

2020年9月10日 08:36

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新型「LS」(画像: トヨタ自動車の発表資料より)

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 「クルマの静粛性」を上げるためには、分かりやすいのは「防音材を多用」することだ。音の侵入を防止するには防音材を丁寧に敷き詰めることが有効だ。しかし、当時のセルシオの静粛性は、ベンツSクラス、BMW・850よりも優れていると感じるものだった。

【こちらも】新型レクサス・LS 2020年冬発売 (1) セルシオ1989年登場から31年 テーマは「静粛性」

 「ミッションの変速ショックを感じさせない」、「ドライブシャフトの振動を抑える」、「エンジンの振動を感じさせない」などは、部品精度と組み立て精度を上げる品質保証のレベルでの話だ。当時のアメリカのジャーナリストにも、「こんな乗用車はかつて見たことがない。メルセデスもBMWもはるかに凌いでいる」と言わしめている。

 当時、トヨタは既に、機械加工の精度でもドイツに追いつき追い越そうとしていたのだ。さらに、電子制御の方向性を明確に打ち出しており、技術開発の目的を「商品力向上」に統一して集約させる力がトヨタは強いのだ。「技術の日産」は、今でも「商品力に貢献する」ことの意味を間違えている。

 さて、この冬に登場する新型レクサス・LSは、かなりの技術革新を進めた姿を見せるのだろう。テスラとの違いは、ソフト面だけではなく、メカニズムの世界でも生産技術でも進化し続けていることだろう。

 そして何より、車両それぞれの「個体のばらつきを世界で最小としている」ところであろう。つまり、『トヨタの車両を1台テストすれば、世界に出回るほとんどの車種の車両が全て同じ姿を現している』ということである。これが、品質保証の目的だ。

 そして、今回の新型レクサス・LSの技術的ポイントは、ソフトウエアの先進運転支援システム「レクサス・チームメイト(Lexus Teammate)」だろう。その機能の1つである「アドバンスドドライブ(Advanced Drive)」は、高速道路や自動車専用道路でハンズオフ走行を可能とするシステムだ。ドライバー監視下との条件付きだが、ペダルやハンドルなどの操作から解放され、ドライバーの疲労を軽減する。日産が先行している分野だ。

 具体的には、高速道路などの自動車専用道路であれば、車線・車間維持、分岐、レーンチェンジ、追い越しを、ドライバーに指示して制御するものだ。これは、AIが交通状況を判断し、状況に応じて操作を支援することを意味している。レベル2の範囲であろうが、前進である。

 さらに、ドライバーの操作を支援するAIについて、開発ドライバーの運転を「教師データとして訓練されたAIが行っている」のだ。そのため、なめらかで安心感のある運転が実現できていると言う。

 また、駐車操作は全てAIが操作する。これは、カメラと超音波センサーによる全周囲の監視で行われる。ハンドル操作、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジの全操作である。

 2020年冬に登場する新型レクサス・LSは、現在トヨタの持てる技術の集大成であろう。これらのソフトウエアを、ネットを通じて自動更新するようだ。これからは、本気でファイヤーウォールが気になる事態だ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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