日経平均は175円高でスタート、エーザイやアステラス薬が上昇

2020年8月11日 09:37

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記事提供元:フィスコ


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;22505.51;+175.57TOPIX;1561.16;+14.42


[寄り付き概況]

 11日の日経平均は175.57円高の22505.51円と4日ぶり反発して取引を開始した。前日10日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は357.96ドル高の27791.44ドル、ナスダックは42.63ポイント安の10968.36ポイントで取引を終了した。中国の良好な経済指標や米国の雇用関連指標が予想を上回ったため世界経済の回復期待が強まった。また、トランプ大統領が追加財政措置で大統領令に署名したことも好感された。中国政府が米上院議員など11人を対象に報復制裁を発表したが、トランプ政権の閣僚を除外した為、米中対立深刻化懸念も緩和した。循環株の上昇がけん引し引けにかけて上げ幅を拡大する展開となった。但しトランプ大統領による中国のアプリTikTokやWeChatを禁止する大統領令の影響でハイテク株は引き続き軟調だった。

 米国株式市場でダウ平均が上昇した流れを受け、東京株式市場は買い先行で始まった。日本では昨日の東京の新型コロナウイルス新規感染者が197人と7月27日以来の200人以下となり、新型コロナへの警戒感がやや緩和した。また、新型コロナワクチンを巡り、日本政府と英国などが共同で買い付ける枠組みが今年秋にも動き出すと日本経済新聞で報じられ、アフターコロナの本格的な景気回復への期待感が高まった。一方、今週も4-6月期決算の発表が続くことから企業業績への警戒感は継続しているが、今日は新型コロナへの警戒感後退や景気回復への期待感による買いが優勢となった。なお、取引開始前に発表された6月の国際収支は経常収支が1675億円と前年6月に比べ1兆856億円黒字幅が縮小した。今日はソフトバンクG<9984>、NTT<9432>、ワークマン<7564>などが4-6月期決算を発表する予定。

 セクター別では、不動産業、空運業、鉄鋼、非鉄金属、鉱業などが上昇率上位、情報・通信業1業種のみ下落している。東証1部の売買代金上位では、エーザイ<4523>、トヨタ<7203>、三菱UFJ<8306>、KDDI<9433>、オリックス<8591>、JR東<9020>、ファーストリテ<9983>、アステラス薬<4503>、伊藤忠<8001>などが上昇。他方、ソフトバンクG<9984>、アドバンテスト<6857>、ZHD<4689>、資生堂<4911>、村田製<6981>、商船三井<9104>などが下落している。《US》

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