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インダストリー4.0に向け、セキュアなフラッシュメモリ 「センパーセキュアNORフラッシュ」
ドイツメーカーのインフォニオン テクノロジーズは6月24日、「世界で最も先進的でセキュアなフラッシュメモリ」と称する「Semper Secure(センパーセキュア)NORフラッシュ」をリリースした。これは、車載関連市場においても高い安全性と信頼性を確保できるフラッシュメモリと見られている。
発表は、現在の社会情勢をにらみ、先進性をアピールできるオンライン会見で行われた。インフォニオン テクノロジーズ社は、同じくドイツの総合電機メーカーであるシーメンスから分離・独立、1999年に誕生した半導体メーカーである。
シーメンスと言えば、「ファブレス経営」で高い給与水準を誇る技術の企業だ。「ファブレス経営」とは、資産を持たない、或いは極端に少ない企業であり、設計はするが生産は全てアウトソーシングであるような場合だ。
それはご存知の通り、技術力が極めて高いことが必要で、「ノウハウ業」とも言える内容だ。インフォニオン テクノロジーズ社は、2020年4月に米サイプレスに買収されている。年間売上高は約1兆2000億円、従業員約4万7000人、そのうち研究開発員が約9200人と言われている。売上の約47%がオートモーティブ関連で、車載向け半導体を得意とする。また、売上のうち日本向けが25%を占めており、日本のNORフラッシュ市場のシェアは68%を誇るそうだ 。
コネクテッドカーにおいてはセキュリティ攻撃が問題となる中、情報保護やシステムインテグリティの確保が求められており、その顧客ニーズを満足させることが目的だ。インフィニオン テクノロジーズの「センパーセキュアNORフラッシュアーキテクチャ」は、これまで不要とされてきたエラー訂正(ECC)機能などを加え、確実な機能性能を保証した上に、セキュリティを確保するサブシステムを追加して、信頼性を格段に向上させたとしている。
これから本格的に増えてくるコネクテッドカーのセキュリティを確保する上で重要となるだけでなく、自動運転車の「乗っ取り」対策など、半導体はクルマの安全性確保の基本となる「重要保安部品」と言っても過言ではなかろう。スマホの安全性確保などにも広く使われていくはずだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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