NEC、オリンパス、H.I.S.など(訂正)/本日の注目個別銘柄

2020年6月25日 17:24

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記事提供元:フィスコ


株価を修正します

<6701> NEC 5170 +120大幅反発。NTT<9432>が約5%を出資して、第3位の株主になると報じられた。出資額は約600億円となるもよう。また、5Gネットワークにおける通信回線を制御する基幹装置など先端通信網を共同開発することが分かったとも伝わった。世界的に保護主義が強まるなか、社会インフラでの国産技術維持に取り組んでいく。両社では「6G」の技術開発も視野に入れるとされるなど、NTTとの協業深化を好感する動きに。

<7733> オリンパス 2132.5 +214.0急騰。デジカメを中心とする映像事業を投資ファンドの日本産業パートナーズに売却すると発表している。9月末までに正式契約を締結して、年内に売却を完了させる予定のようだ。売却額などは明らかにしていない。同事業はこれまで3期連続で営業赤字を継続するなど業績の足を引っ張ってきており、事業売却による医療事業への経営資源集中を評価する動きが優勢になっている。

<6755> 富士通ゼ 2170 +70大幅反発。未定としていた21年3月期業績予想、並びに配当予想を公表している。営業利益は160億円で前期比7.1%増益、130億円程度の市場コンセンサスを上回っている。また、年間配当金も前期比2円増配の30円としている。新型コロナによる営業利益へのマイナス影響は75億円としているようだ。下半期以降の順調な需要回復を想定した増益ガイダンスをポジティブに捉える動きが先行。

<9603> H.I.S. 1694 -149急落。前日に上半期の決算を発表、営業損益は14.7億円の赤字となり、17億円の黒字予想としていた通期ガイダンスは今回取り下げられている。先に上半期の下方修正を発表済みであり、通期予想取り下げとともに大きなインパクトはないとみられる。ただ、ホテル事業の先行き懸念などコロナ後の重点施策には不透明感が残るとの見方もあり、足元の業績悪化をあらためて懸念視する動きが強まる方向に。

<6788> 日本トリム 3255 +175大幅反発。子会社のヒューマンライフコードが、日本医療研究開発機構が公募した革新的医薬品等開発推進事業「新型コロナウイルス感染症に対する治療薬開発」に採択されたと発表している。採択された研究課題は、COVID-19に伴う急性呼吸窮迫症候群に対する臍帯由来間葉系細胞輸注療法となっている。フェーズ1試験を年内可能な限り早期に開始すべく準備を進めているもよう。

<4977> ニッタゼラチン 703 -99急落。前日に20年3月期の決算を発表、営業利益は16.9億円で前期比88.2%増益、2月10日に上方修正した水準を上回っての着地となった。一方、21年3月期は13億円で同23.1%減益の見通しとしている。新型コロナの影響で、ホテル・レストランなど業務用商材が大きく影響を受けると見込んでいるもよう。前日にかけて高値更新基調となっていたため、失望売りが優勢の展開となっている。

<4911> 資生堂 7023 +38続伸。JPモルガン証券では投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に、目標株価も6000円から8200円に引き上げた。抜本的な構造改革に向けた経営者の考えを確認できたと評価している。21-22年度にかけ、EC化、DX化、ブランド・事業ポートフォリオの再編により、強みを持つプレステージ・プレミアムスキンケアへの経営資源の集中化を図り、23年度には本格的な回復と新たな成長が始まると分析。

<3939> カナミックN 1126 +116急騰し年初来高値を更新。医療・看護・介護・保育等事業者における契約書締結作業の効率化とテレワークの推進を目的に、弁護士ドットコムと「クラウドサイン」とのシステム連携および販売で業務提携すると発表している。同社クラウドサービス事業拡大へのシナジーにつながるとの期待が先行。また、足元では両社ともに株価の上昇基調が鮮明化しており、市場の関心はより高まる形にもなっているようだ。

<6584> 三桜工 811 +64急伸。前日に投資有価証券売却による特別利益の計上を発表している。売却益は12.3億円で第1四半期決算期間に計上される。新型コロナの影響で21年3月期業績見通しは開示されていないが、売却益の計上が収益水準を下支えするとの期待が先行へ。また、前日から全固体電池の材料を手掛かりにしてFDK<6955>が急伸しており、全固体電池関連の一角としての位置づけなども関心を高めさせているようだ。

<4343> イオンファン 1590 -93大幅続落。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に格下げ、目標株価も3900円から2000円に引き下げている。海外の成長期待低下、国内での成長見通し引き下げ、新型コロナ後の見通し不透明感や成長鈍化懸念を格下げの背景としている。成長ドライバーと位置づけの海外は、既存店成長鈍化の兆しなど成長期待が低下。国内もこれまでけん引役だったプライズの伸びがやや鈍化してきていると指摘。《US》

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