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NASA、一般市民に宇宙探索プロジェクト参画呼び掛け アメリカ天文学会
Disk画像の一例 (c) NASA[写真拡大]
6月1日から3日にかけて、第236回アメリカ天文学会が開催されている。今年は新型コロナウィルスの影響を受け、オンラインでの開催を強いられているが、その中でNASAが、Disk DetectiveなるプロジェクトのWebサイトの最新バージョンを発表した。
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Disk Detectiveとは、NASAが広く一般市民に参画を呼びかけている宇宙探索プロジェクトの1つだ。ある星の周りを取り巻いてる惑星に関して、その誕生する途上段階であるDisk状に物質が集まっている存在を発見し、惑星誕生プロセスの謎の解明に役立てることを目的としたものである。
NASAではこの活動を含む22のプロジェクトで、一般市民に参画を呼び掛けている。このような取り組みが必要な理由は、コンピューターでは処理できない膨大な観測データの解析を、限られたプロの科学者だけで担うのでは、時間が全く足りない。だが広く世界中の一般市民の協力が得られれば、この問題が解消されるからだ。
もちろんインターネットにアクセスできれば、ノートパソコン1つであなたも今日からプロジェクトに参画できる。サイトは英語だが、Google chromeなどの翻訳機能を使えば、さほど不自由なく誰でもにわか天文学者の仲間入りができるというわけだ。
Disk Detectiveプロジェクトに話題を戻すが、マサチューセッツ工科大学、オクラホマ大学の研究者たちが、つい最近この活動を通じて、地球に非常に近い距離にある褐色矮星の特定に成功している。この星はW1200-7845と命名されているが、地球から332光年の距離にあり、年齢はわずか370万歳という若さである。太陽や地球の年齢(約50億歳)と比べれば、まだ生まれたてと言っても過言ではない。
ところで褐色矮星とは、木星のような巨大惑星よりも大きいが、恒星として明るく輝くほどの質量には至らない非常に暗い星で、恒星と巨大惑星の隙間を埋めるような存在である。したがって宇宙広しと言えども、このような暗い星の存在を特定するのは非常に困難を極める作業となる。
つまり宇宙全体の画像をくまなく探し、周りの空間よりもほんのり明るいDisk状の存在を見つけ出すという根気のいる作業の積み重ねが求められ、まるで砂漠の中に埋まっている宝石を見つけ出すような仕事である。
W1200-7845が地球に近く、しかも非常に若いことは研究者たちにとって幸運なことであった。なぜならば、地球に近いことで得られる情報量が多いことに加えて、惑星が誕生する前の状態を維持できており、惑星誕生プロセスの謎の解明に大いに役立つかもしれないからだ。
NASAでは5月5日にも太陽系外惑星探索プロジェクトへの市民参加をWebページ上で呼びかけている。あなたもこれを機に、にわか天文学者の仲間入りをされてはいかがだろうか。(記事:cedar3・記事一覧を見る)
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