副業解禁の波に乗っている大企業の事例2選

2020年3月14日 10:50

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 副業解禁が叫ばれる今、多くの企業が様々な形で環境を整えているだろう。その一方で社内規定により副業を禁止している企業も多い。まだまだ過渡期ともいえる「副業」に対する考え方。そんな中、いち早く大企業ながら様々な取り組みを行っている2社を紹介したい。

【こちらも】企業が副業解禁に期待していること

■副業解禁の第一人者!ソフトバンク。

 ソフトバンクは、副業解禁の波に最も早く乗っていた企業ともいえる。政府が働き方改革の中で副業を推進し始めたのは2017年の後半。そのころ既に、ソフトバンクでは副業を社内で推し進めていた。

 まずソフトバンクでは、フレックスタイム制を採用している。フレックスタイム制とは、労働者自身が毎日の労働時間の長さや働く時間を決められる仕組みだ。

 多くの場合「コアタイム」という必ず働かないといけない時間帯が決まっている。だがソフトバンクでは、副業解禁に合わせてこのコアタイムを廃止した。また在宅勤務を推進したり、毎月1万円の支援金を配布するなど、積極的に副業を行うようにすすめている。

■意外か!?ロート製薬も取り組みが早い

 製薬会社のロート製薬では、政府の取り組みよりも早い時期から「社外チャレンジワーク制度」というものを導入している。この仕組みは、社員主導で行われた会議の中で生まれたアイデアをもとにしており、非常に柔軟に社員の声を反映する風土があるのだろう。

 「社外チャレンジワーク制度」とは、本業にしっかり取り組みながらも、兼業という形をとりながら、社会に貢献する社員を応援する制度だ。本業に支障をきたさず、競業しないようなものであれば認可制で副業を認めるというものだ。実際に初年度から60名近くの社員が希望を出したと発表されている。

 大企業であっても柔軟に副業を認め始めている。これらのような先進的な事例を参考にしながら、様々な企業で副業を容認する未来が見え始めている。(記事:後藤遼太・記事一覧を見る

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