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【超音速旅客機(SST)開発ブーム (1/2)】 やはりカギは「燃費」か 投資家は本気
現在、SST(超音速旅客機)の開発に着手し、試作超音速ジェット機「ブーム・XB-1」を2020年中ごろには飛ばそうと準備しているアメリカ。「ブーム」には日本航空が出資しているという。「夢物語」とはとても言えない実用的な構想は、ニューヨークとロンドン間を3時間15分で飛ぶことが出来る性能であるという。
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このブームは、テスラのイーロン・マスク氏が構想する、弾道飛行によって宇宙空間を飛行しニューヨークと中国・上海を約40分で飛ぶことが出来るといわれる「スペースX」よりも実現性が高い。旅客機は商用飛行のため、冒険はできず採算も取らねばまたコンコルドのようになってしまう。
また、アマゾンのジェフ・ベゾスCEOも構想を持っているようだ。さらに、ネバダ州リノのアエリオンは小型ビジネスジェット「AS2」の開発に着手しているという。2019年2月、マッハ1.4(時速約1700キロメートル)で飛ぶAS2の実用化に向けて、アメリカ・ボーイングとの提携を決めたようだ。これも実用化が高い計画だ。
一方で、2018年に設立されたジョージア州アトランタのハーミアスは、マッハ5のビジネスジェット機の開発構想を持っており、米有力ベンチャーキャピタル(VC)であるコースラ・ベンチャーズなどから、資金を調達することに成功したようだ。
しかし、この構想はマッハ3付近にある「熱の壁(超々ジェラルミンが溶けてしまう)」のため機体をチタン製としなければならないなど、マッハ5の速度を実現できるのか危ぶまれる。
それは、マッハ5の速度を出せるエンジンで「燃費を亜音速機並みにできるのか?」との技術的不安があるからだ。また技術的に可能でも、コストが運賃に見合うものにできるのかが問題だ。
このように、SST開発ブームが起こっているようだが、これは不思議でならないことだ。なぜなら、現在ではネット通信機能によってわざわざ現地に出向く必要がなくなってきているはずなのだが、不思議なことにイーロン・マスク氏は2018年の1年間の飛行距離が25万kmを超えていると言う。地球6周半に相当する距離だ。
やはり人間は「通信」ではなく、現地に出向き、視察や膝詰めで話し合うことが必要なようだ。これは不思議な現実だ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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