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オリンピックとコンドーム
正月、TV番組の喧騒をさけてある作業と取り組んだ。今年は待ちに待った東京五輪の年。五輪に関する、未だ多く語られていない「ネタ」探しをした。スクラップ帳から、2018年5月29日に産経ニュースが配信した<「東京五輪はコンドームメーカーに商機」 ロイターが配信「訪日客にラブホテルは快適」>と題する記事を探し出した。
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いまでこそそうした論は消えてしまったが、確かに17-18年の頃「オリンピック・パラリンピックで急増する訪日外国人向けの宿泊施設として、(経営難が伝えられる)ラブホテルを活用すべきではないか」とする指摘はあった。しかしホテルや簡易宿舎そして民泊の広がりなどから、その種の声はいつの間にか立ち消えになった。
だが自分自身でスクラップしておきながら言うのもなんだが「五輪はコンドームメーカーに商機」には、ピンとこなかった。ただ、こんな話を思い出した。「東京五輪の開催の決定を契機に、相模ゴムの株価が急伸した。世界最薄0.01mmのコンドーム開発という報がリークされた(13年11月正式発表)ことも手伝い、大幅高となった」。
調べ直してみた。東京五輪の開催が決まったのは、日本時間の13年9月8日。相模ゴムの9月初値は272円。それが9日には364円。34%方上昇している。
では五輪が何故コンドームメーカーに商機なのか。
こんな事実がある。IOC(国際オリンピック委員会)は2004年の「アテネ五輪」から、オリンピックの選手村にコンドームを無料配布している。
IOCのホームページには、「HIV(ヒト免疫不全ウィルス)およびAIDSの予防と健康なライフスタイルに向けてのプロモーション。感染予防と健康行動についての意識を高めることを目的に、04年のアテネ五輪以降、選手村でのコンドームの無料提供を行っている」といった内容が記されていると知った。
前回のリオデジャネイロ五輪の際にも、約1万500人の選手に「約35万個のコンドーム」「約10万個の女性用コンドーム(膣内に装着して精子の侵入を防ぐ避妊具)」が配布されたという。「リオ五輪 コンドーム配布数史上最多 1選手当たり42個」とも報じられている。
IOCが唱える「何故避妊具をオリンピックの選手村に無料提供するのか」が、理解できないわけではない。が、運動選手と性欲の因果関係は分からない。婚活業(結婚相談所)を生業としている知人から、こんな話を聞いた。
彼は婚活で有力な施策が「男女合同マラソン。達成した後の満足感が強い。気分が高まり、まっすぐ帰ろうという気にならない。飲み会などが始まる。それがかっこうの出会いの場となる」とした。分かるような気がしないでもない。
高校の同級生で「(産)婦人科」の道に進んだSに今年も新年早々電話を入れた。「性欲を司る男性ホルモンは筋肉の量と強い関係がある。女性にも男性ホルモンはある。世界で戦おうという女性アスリートともなれば、一般女性より多い。男同様に試合前の緊張感や試合後の達成感で男性ホルモンが躍動する結果とみることができる」とのご託宣。
妙に納得した。ちなみに相模ゴムに「御社のコンドームがIOCに認定されたのか」を問うた。帰ってきた答えは、「日本製が評価されることは有難い」にとどまった。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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