Apple、iOS・iPadOSやMac用OS Xなどをアップデート

2019年12月21日 17:57

印刷

 Appleは、12月10日付けでiOS、iPadOSとmacOS Catalina、Mojave、High Sierraなど各種製品のOSを対象にアップデートをリリースした。このうち、iOS、iPadOSおよびmacOSを中心に今回のアップデートの内容を見ていきたい。

■iOSとiPadOS13.3の機能追加、改善、バグ修正内容

 いずれもiPhone 6s 以降、iPad Air 2 以降、iPad mini 4 以降、iPod touch (第7世代)を対象にOSバージョンが13.2.3から13.3へとアップデートされた。

 今回のアップデートでは、「スクリーンタイム」にペアレンタルコントロールが追加され、子どもが通話やメッセージなどで通信できる相手をコントロールできるようになったこと、「株価」でリンク先の記事と関連のある出版物の内容などをそのまま閲覧できるようになったことなどが、大きな変化としてあげられる。

 その他、スペースバーの長押しでカーソルが移動できなくなる、Bluetoothイヤフォンの接続がうまくいかない問題など、13件の機能改善およびバグ修正が行われた。

■iOSとiPadOS13.3のセキュリティアップデート内容

 セキュリティ関係の修正については、Siriを使った電話発信に関する問題(CVE-2019-8856)、FaceTimeで悪意あるビデオによって任意のコードが実施されてしまう問題(CVE-2019-8830)、写真でLivePhotoを無効にしていてもオーディオやビデオのデータがiCloudに共有されてしまう問題(CVE-2019-8857)などのほか、カーネルやWebKitなどで権限の奪取やそれに伴う任意のコードが実行される可能性について、10分野12項目にわたる修正が行われている。

■macOS Catalina 10.15.2のアップデート内容

 リリースノートでは、対応機種のMacの安定性、信頼性、パフォーマンスが向上するとされており、大きな変更点のないマイナーアップデートと考えて良いだろう。

 その中では、外部からiPhoneやiPadをリモコンのように使い、「ミュージック」や「TV」をコントロールできるようになったことは大きな追加機能の一つ。その他「株価」「写真」「メール」「リマインダー」など多くの項目にわたって追加、改善、バグ修正などが行われている。

■macOSのセキュリティアップデート内容

 macOSはCatalinaが10.15.2、セキュリティアップデート 2019-002に、Mojaveはセキュリティアップデート 2019-007に、また High Sierra のセキュリティコンテンツについてセキュリティに関するアップデートが行われた。

 主な修正内容は、Bluetoothに関して悪意あるアプリケーションが、保護されたメモリの内容を読み取ってしまう可能性の修正(CVE-2019-8853)、「電話」においてSiriを使い発信する際、間違ったモバイルプランを使ってしまう問題(CVE-2019-8856)、「FaceTime」で悪意あるビデオを再生すると、任意のコードを実行されてしまう問題(CVE-2019-8830)などのほか、カーネルやunix系アプリケーションなどの権限奪取や、任意のコード実行などの脆弱性について11分野13項目が修正された。

■その他のアップル製品のOSのアップデート

 その他では、watchOSが6.1.1に、tvOSが13.3へとアップデートされたほか、旧バージョンのwatchOS 5.3.4やiPhone 5s、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPad Air、iPad mini 2、iPad mini 3、iPod touch(第6世代)を対象としたiOS 12.4.4などのセキュリティアップデートも同時に公開されている。

 OSのアップデートについては、セキュリティ上適用が望ましいものだが、カーネルなど動作の中枢にかかわるプログラムの書き換えを伴うため、あわててアップデートを適用せず、まずはインターネット上での不具合情報や適用情報などに注意を払った上で、データなどは万全のバックアップを整えてから適用するようにしたい。その上で、各自のハードウェアにあわせたアップデートを行うようにしよう。(記事:kurishobo・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事