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改めて「ペットの時代」を痛感させられた (上)
今年3月11日の財経新聞:経済欄に<「ネコノミクス」の経済効果は「大阪万博効果」を上回る>と題する原稿を投稿した。関西大学の宮本勝浩名誉教授の、「2015年で猫がもたらす経済効果は2兆3100億円」とする試算を論拠とした記事だった。
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その時点で当家の愛猫(へいぞう)は5歳。現在6歳となり、人生ならぬ「猫生」も後半入りした。いま(午後2時)は私のベッド(薄手の毛布がお気に入りらしい)の上で、就眠時間を堪能している。
直近、調査会社「富士経済」が配信した資料で「ペット用サプリメント」市場が拡大傾向を強めていると知った。「犬・猫用サプリメントの売上高は2016年から右肩上がりになり18年には63億円に達し、21年には73億円になる見通し」だという。ペットの高齢化がその背景だという。14年時点の飼い犬の平均寿命は13.2歳、猫は11.9歳で1990年に比べるとそれぞれ1.5倍/2.3倍になっているという。
改めてペットに要する費用を、そしてサプリメントまで本当に必要なのかを考えてみた。就寝中の愛猫は「日々3回の食事・おやつ」「月1回のペットショップでのトリミング」がベース。プラス「動物保険」「必須/任意のワクチン接種」。
ワクチンについては、日本獣医学会のホームページで詳細はご覧いただきたい。ざっくり言うと犬には「狂犬病」に代表される年1回の接種が法律で定められた不可欠なものをはじめ、一定期間ごとの接種が必要な「3種類のコアワクチン」と、人間で言えば“インフルエンザの予防接種”に当たる数種の「ノンコアワクチン」がある。
猫も同様でいわゆる「3種混合(猫汎血球減少症・ウィルス性鼻気管園炎・カルシウイルス感染症)ワクチン」と数種類の「ノンコアワクチン」がある。家人によると「事情で犬猫を動物病院やペットショップ等の施設に預ける場合は、コアワクチンの接種証明書の提出を求められることが殆どだ」という。
愛猫にサプリメントは与えていない。が、こんな専門家の見方を知ってしまった。こうご動物病院の向後亜希医院長は、「私は必要だと思う。どんなに良いと言われる(ペット)フードがあったとしても個体差があり、フードだけでは完全な栄養が摂れるかというと難しいのではないかと思う。ペットにはかかりやすい病気がある。それを防ぐためにも免疫力を高めるサプリメントは必要だと思う」としていた。
ヤフーショッピングでどんなサプリメントがあるのか覗いてみた。目に付いたのは「薬剤師監修」「プラセンタ末(胎盤)・牡蠣肉エキス・亜鉛含有酵母配合」「肝臓健康サプリ」と謳われた「プラセンタ クレア40錠」。金4752円也。
諸々合わせて電卓を叩いた。「寝ている場合じゃないぞ」と叩き起こそうと我がベッドに近づいたら愛猫は可愛らしい声で「ニャン」と一言。何も言えず、できずに机に戻ってきた。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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