NYの視点:米9月ISM非製造業景況指数雇用は5年ぶり低水準、9月雇用統計に警鐘ならす

2019年10月4日 07:35

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記事提供元:フィスコ


*07:35JST NYの視点:米9月ISM非製造業景況指数雇用は5年ぶり低水準、9月雇用統計に警鐘ならす
米供給管理協会(ISM)が発表した9月ISM非製造業景況指数は52.6と、50を116カ月連続で上回り活動の拡大を示した。しかし、予想55.0を下回り2016年8月以降3年ぶり低水準となった。製造業景況指数に続き、米国経済が明らかに成長減速している新たな証拠となった。回答者のほとんどが関税、労働資源に懸念を表明。

同指数の重要な項目である新規受注は53.7と、8月60.3から6.6ポイント低下。3年ぶり低水準に落ち込んだ。また、米国経済の7割を占める消費の雇用動向が米雇用統計を左右するため注目されていた同指数の雇用は50.4と、かろうじて50を上回り拡大を示したものの2014年2月以降5年ぶり低水準に落ち込んだ。このため、米労働省がワシントンで4日に発表する9月雇用統計で雇用の大きな鈍化が示される可能性が示唆された。

ISM製造業が10年ぶり、サービスセクターも3年ぶりの低水準に落ち込んだことに続いて、雇用統計もネガティブサプライズとなった場合、年内の追加利下げ観測が一段と強まりドル売りに繋がることになる。

■米9月ISM非製造業景況指数:
総合ビジネス景況指数:52.6(8月:56.4、6カ月平均55)
景況指数:55.2(61.5、58.1)
仕入れ価格:60.0(58.2、57.5)
新規受注:53.7(60.3、56.8)
受注残:54.0(49.0、53.3)
入荷水準:51.0(50.5、50.8)
在庫増減:53.0(55.0、53.1)
雇用:50.4(8月53.1、54.4)、2014年2月来の低水準
新規輸出受注:52.0(50.5,54.0)
輸入:49.0(50.5、51.3)《CS》

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