マツダの今後は? MAZDA3から始まる次世代戦略

2019年7月27日 11:20

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「MAZDA3セダン」(左)と「MAZDA3ファストバック」(画像: マツダの発表資料より)

「MAZDA3セダン」(左)と「MAZDA3ファストバック」(画像: マツダの発表資料より)[写真拡大]

 MAZDA3の発売が始まって2カ月がたった。注目のSKYACTIV-Xの発売は10月予定だが、受注は好調のようだ。新世代商品群のトップバッターのMAZDA3から今後のマツダの戦略についてみていこう。

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 2019年5月にMAZDA3を発売し、年末には新型SUVのCX-30の発売を控えている。今後は順次、新型車が発売されていく予定だ。

 今後のマツダの商品群の特徴は大きく2つある。

 1つ目は、2012年のCX-5から始まった鼓動デザインをさらに深化させることだ。マツダは「引き算の美学」という言葉を使っている。これはキャラクターラインでのボディ表現ではなく、無駄なキャラクターラインを使わずに、趣のあるシンプルなデザインによる光の移ろいで車全体を表現する手法のことである。深化した鼓動デザインは今後発売される新型車にも導入される予定だ。

 2つ目は、車の商品群を「Small商品群」と「Large商品群」に分けることだ。Small商品群の特徴は大きく3つある。

 1つ目は内燃機関の性能を飛躍的に高めることだ。SKYACTIV-Xの導入とガソリンとディーゼルをさらに改良し、EVシフトの業界に一石を投じる構えだ。

 2つ目はMILD HYBRIDの導入だ。この技術はMAZDA3のSKYACTIV-Xに導入されている。モーターのアシスト機能で走行性能を高めることができる。

 3つ目は独自バッテリーによるEVの開発だ。これは現在開発段階のため詳細は不明だが、ヨーロッパや中国でのEV規制に対応するための技術開発である。

 ちなみにMAZDA3とCX-30はSmall商品群に分類される。Large 商品群のポイントは大きく2つある。

 1つ目は直列6気筒のSKYACTIV-XとSKYACTIV-Dの開発である。6気筒を採用することでさらに静粛性や乗り心地、動力性能を高める狙いがあるようだ。

 2つ目は48VのMILD HYBRID/PLUG-INHYBRIDの開発だ。これにはロータリーエンジンが採用される予定である。

 Large商品群は現在開発途中であるが、2020年以降の発売を予定している。

 Small商品群にはMAZDA2、MAZDA3、CX-3、CX-30が分類され、Large商品群にはMAZDA6、CX-5、CX-8、新型ロータリーエンジン車が分類される予定だ。

 Large商品群は高価格帯、Small商品群は中価格帯での販売予定だ。生き残るためにマツダは独自ブランドを確立し、皆に選ばれるブランドではなく、マツダブランドを気に入ってもらえる人に選ばれることを選んだ。マツダは高級路線に生き残る活路を見出したようだ。

 これから発売されるマツダの新世代商品群に注目だ。

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