Samsungが支援する韓国の研究グループ、3進法半導体を開発

2019年7月25日 19:00

印刷

記事提供元:スラド

 あるAnonymous Coward曰く、

 韓国・蔚山科学技術研究所の研究チームが、大型ウエハ上でエネルギー効率の良い3進法金属酸化物半導体(MOS)を実現する手法の開発に成功したと発表した(Nature Electronics誌掲載論文ZDNetSlashdotMK News)。

 一般的なコンピュータや計算機は0/1の2進法で演算を行っており、演算能力を向上させるには1チップ上に多くの素子を実装して集積度を高めていく。しかし、トランジスタ素子は小型化の限界に近づきつつある。トランジスタで0/1/2の3つの状態を扱えるようにすることで、集積度を上げずとも処理能力を高めることが期待できるという。

 現在の2進法で数値128を表現するためには、8ビットが必要となる。しかし、3進法の場合は5トリットですむとしている。現在の2進法による半導体と比較して、新しい3進法ベースの半導体はデータ処理時間を短縮し、消費電力を削減するとしている。

 このプロジェクトはサムスン電子の資金援助によって行われており、同社の製造設備を使った検証も行われているとしている

 スラドのコメントを読む | ハードウェアセクション | テクノロジー | ハードウェア

 関連ストーリー:
ダイヤモンド半導体、2030年ごろには実用化へ 2019年06月12日
東芝、組み合わせ最適化問題の近似解を得る新アルゴリズムを開発。並列処理で大幅な高速化が可能 2019年04月23日
量子コンピュータがブロックチェーンを駆逐する? 2018年11月28日
富士通、組み合わせ最適化問題に特化した演算システムを発表 2018年05月23日
インカ文字は7ビット2進法? 2003年07月02日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事