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移動スーパー「とくし丸」、地方スーパー2社と提携 稼働は400台突破
とくし丸の移動販売車(オイシックス・ラ・大地発表資料より)[写真拡大]
オイシックス・ラ・大地は17日、同社子会社で移動スーパーを全国展開するとくし丸が、和歌山県に本拠を置く松源、長野県のデリシアのスーパー2社と事業提携を結んだことを発表した。
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とくし丸は、地域のスーパーと契約した個人事業主の販売パートナーが食料品、日用品など400品目1,200点の商品を車に積み、移動販売する仕組みを提供。増加する買い物難民対策を目指して2012年、徳島県で設立され、全国展開している。地域の地方自治体や警察署と協定を結び、高齢者の見守りや詐欺被害防止にも力を入れている。
2016年からオイシックス・ラ・大地の子会社となったが、当時136台だった運行車両数は2019年6月末現在で415台に増加した。全国44都道府県で113社のスーパーと提携して事業を展開、月間流通総額は2019年5月で8億円を超えている。これに伴い、販売パートナーの日販平均金額が9万円を突破した。
松源は和歌山県和歌山市に本社を置き、大阪府と和歌山県、奈良県でスーパー40店舗を運営している。デリシアは本社が長野県松本市にあり、長野県でスーパーなど65店舗を持つ。とくし丸は両社との事業提携で近畿地方南部、長野県で事業を拡大したい意向。両地方は人口減少と高齢化の進行で買い物難民が増えているだけに、事業拡大が実現すれば住民に喜ばれそうだ。
農林水産省の2018年調査によると、買い物難民は全国に825万人いると推計されている。高齢化の進行で単身のお年寄が増えたほか、人口減少で地域の小売店が閉店するなどしたためで、従来の中山間地域や離島だけでなく、地方都市や大都市圏の郊外でも増加を続けている。
イオングループやローソン、セブン-イレブンなど大手スーパー、コンビニエンスストアも移動販売車の運行を始めているが、買い物難民が急激に拡大し、人口減少と高齢化の進行に当面、歯止めがかかりそうもないことから、移動販売のニーズが全国的に高まっている。(記事:高田泰・記事一覧を見る)
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