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JALの機長からアルコール検出 未だ懲りない航空会社とパイロットの体質
日本航空は7日、4月29日午後2時発の上海発成田行きのJL876便に乗務を予定していた50歳代の男性機長からアルコールが検出されため、乗務を交代させたことを明らかにした。フライトに遅れはなかったという。
【こちらも】定期航空協会加盟19社、航空業界での飲酒問題への対策を発表
4月25日、定期航空協会加盟19社が共同で飲酒問題への対策を発表したばかりである。4月以降、飲酒検査において少しでもアルコールが検出されたら乗務できない規定になった。今回はその規定に従って乗務を停止したものだ。
同機長は、4月28日夜から29日午前0時過ぎまでに、副操縦士と2人で宿泊先のホテルでスパークリングワインと瓶ビールを飲んだという。乗務前12時間以内の飲酒を禁止している日本航空の社内規定には違反していない。
日本航空はこの問題をプレスリリースにて発表せず、ホームページ「安全の取り組み」欄の『運行乗務員の乗務前検査におけるアルコール検知事例について』において説明している。
今回の事例から2つの問題が浮き彫りにされる。
1つは、事前の飲酒検査でアルコールが検出されたので、規定に従って乗務を停止させ、そのためのフライトの遅延などの影響はなかったとして済ませてしまう会社の体質。2つ目はパイロットの自覚のなさである。
安全の取り組みの中にあった、「二度とこのようなことが無きよう再発防止の徹底を図り、信頼回復に向けて取り組んでまいります」といった台詞は何度聞いたことだろう。
アルコールの分解時間は人によって異なる。ビール500ml(5%)を飲むとアルコールが抜けるまで3~4時間かかるといわれている。しかしこれも、飲む人の体質や体型によっても異なる。これ以上のアルコール飲料を飲めば12時間で完全に抜けるという保証はどこにもない。
そこで、航空会社はフライトに乗務する全員に携帯用の「アルコール検知器」を貸与し、常に自分の体内のアルコール濃度をチェックさせるなどの抜本的な対策が必要ではなかろうか。通販では3,000円~10,000円で購入できるため、パイロットはこのくらいは自前で投資しても良いのではなかろうか。 (記事:kan1713・記事一覧を見る)
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