前作超えも目前か! 「名探偵コナン 紺青の拳」は極上のエンターテインメントだった

2019年5月7日 21:23

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怪盗キッドの活躍に目を奪われる110分(c)2019 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

怪盗キッドの活躍に目を奪われる110分(c)2019 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会[写真拡大]

■GWも大ヒットの「名探偵コナン」!

 2019年4月12日に公開された映画「名探偵コナン 紺青の拳(こんじょうのフィスト)」だが、4月12日から5月6日までの25日間の興行収入が75億円を突破した。前作の「ゼロの執行人」では最終興行収入は90億円を突破しており、本作は100億円越えも期待されている。

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 さらに、週末である5月4日から5月6日の動員数は65万7,064人となり、全国403スクリーンでの動員トータルは591万3,277人を記録。GW中には「アベンジャーズ」の最終章にあたる作品も上映されており、強敵がいる中でこの数値を叩き出すあたり流石と言わざるを得ない。

 本作は1997年に公開された第1作「名探偵コナン 時計じかけの摩天楼」以降に毎年公開されている映画シリーズである。「紺青の拳」は第23弾にあたる作品で、初めて海外を舞台にしながらコナン、怪盗キッド、京極真たちの活躍が描かれる。コナン特有のミステリーはもちろんのこと、劇場版ならではの迫力あるストーリー展開はまさにエンターテインメントだったと言える。

■「ブルーサファイア」を巡り思惑が錯綜

 19世紀末、海賊船とともにシンガポールの海底に沈んだとされるブルーサファイア「紺青の拳(フィスト)」。シンガポールに住む富豪が引き上げたが、その富豪が開催する空手トーナメントの優勝ベルトにはめこまれることとなった。このブルーサファイアを求め、さまざまな人間が思惑を巡らせ始める。

 ある日、シンガポールにある大型ホテルのマリーナベイ・サンズのバーにて、女性弁護士のシェリリン・タンと警備会社を経営する経営コンサルタントのレオン・ローが落ち合っていた。彼らは数言だけ話すと、シェリリは早々にその場を去る。

 しかし、エレベーターから降りた彼女は何者かに背中を刺されており、人混みの中で倒れてしまう。同時に車が爆発するなど不審な点が多い事件になったが、彼女が降りたと思われるエレベーターには「月下の奇術師」こと怪盗キッドの予告状が残されていた。

■キッドと共にコナンはシンガポールへ

 大掛かりな事件が起こる中、小五郎と蘭、園子は京極真が出場する空手トーナメント観戦のためシンガポールにやってきていた。コナンも一緒に同行するつもりだったが、パスポートがないため留守番をすることに。しかしキッドの工作に引っ掛かり、旅行用ケースに詰め込まれて無理矢理シンガポールに連れてこられるのだった。

 キッドは新一になりすまして蘭たちと行動しており、その姿をコナンも目撃する。すぐに正体をばらそうとするが、キッドは自分がいなければ帰国できないと脅迫したため、コナンは「アーサー・ヒライ」という地元の子供として蘭たちと行動を共にすることになる。キッドがわざわざパスポートのないコナンを連れてきた上、行動を共にするのにはとある理由があった。その理由とは、シェリリ殺害事件の解決だった。

 「紺青の拳(フィスト)」を巡る事件に巻き込まれることとなったキッドやコナンたちのストーリーを中心に描いた本作。今までの主要キャラクターはもちろんのこと、本作ではキッドと京極真にスポットを当てた物語となっており、この2者の派手な活躍が楽しめる作品となっている。特に、キッドと京極のバトルシーンはアクション映画さながらの作り込みで、推理とアクションの両方を楽しめる充実した映画である。過去にコナン映画を1度も見たことがない人でも、本作品は十分に楽しめるだろう。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

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