プロペラや羽根のない飛行船型ドローンを開発 安全・静音に飛行 ドコモ

2019年4月18日 08:52

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開発された気球型ドローン。静かに、安全に飛行する(写真:NTTドコモの発表資料より) 
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開発された気球型ドローン。静かに、安全に飛行する(写真:NTTドコモの発表資料より) )[写真拡大]

 NTTドコモ(東京都千代田区)は17日、プロペラを使わずに飛行する飛行船型のドローンを開発したと発表した。プロペラがないため、人や物に当たってもけがをさせたり破損させたりすることがなく、静かに移動できるという。ドコモでは、開発に関する研究成果を国際学術会議で発表する予定。またドローンの実物は、27日から幕張メッセ(千葉市美浜区)で開かれる「ニコニコ超会議2019」に出展され、来場者にデモ操縦をしてもらう。

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 開発した飛行船型ドローンは、直径最大90センチメートルの球形で、中に充てんされたヘリウムガスによって浮上。機体に取り付けられた超音波振動モジュールが微少な振動によって風を起こし、移動する。

 屋内での使用を想定しており、飛行速度は秒速20センチメートル。連続で1時間から2時間程度飛行できるという。従来のドローンは、プロペラや羽ばたき翼によって飛行するため、人に当たってけがをさせたり物を破損させたりする危険性があるうえ、音が大きいという課題があった。同社では「飛行船型にすることで、安全で静かなドローンを実現できた」としている。

 具体的な利用方法としては、イベント会場やコンサートホールでの広告・宣伝や警備を想定。会場内を浮遊しながら広告物や道案内表示を掲示するほか、機体に搭載したカメラの映像を使った雑踏警戒への活用を考えているという。また機体にプロジェクションマッピングをすることにより、空中に映像を表示する演出ができないか検討していく。

 同社は、気球型ドローンが新たなビジネスの創出につながるのではないかと期待している。研究成果については、人とコンピューターの関わり合いや相互作用について研究する「HCI」分野の著名な国際学術会議にて発表する予定で、5月4日から英国で行われる。

 飛行船型ドローンが披露される「ニコニコ超会議2019」はIT関連企業のドワンゴ(東京都中央区)が主催するユーザー向けイベント。NTTがブースを出展する。

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