元乃木坂46 川後陽菜の活躍に見るアイドルの新時代

2019年4月9日 19:46

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 昨年末、乃木坂46を卒業した川後陽菜の、卒業後の活動が充実している。ラジオ番組を持ったかと思えば、ネットでのライブも好評。さらにナナイロの新曲『lamp』のMVに出演し、乃木坂時代から好きだった「ミスid」の審査員に選ばれたとニュースも入ってきた。

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 乃木坂46は卒業後も事務所に残るメンバーも多いが、川後は事務所を円満退社し、現状フリーランスで仕事をしていると思われるが、それにしても順調だ。

 しかも、これまで乃木坂では目立たない存在だったが、長崎のランタンフェスティバルのときも、今回のMVも、インスタグラムなどの写真を見ても、明らかに女性として美しく魅力的になっているということで、改めてその実力を知らしめているのが素晴らしい。

 そもそも、乃木坂のメンバーは、卒業後の活躍が目覚ましいことはここでも何度か記事にしてきたが、共通しているのは、自己プロデュース力が高いということだ。乃木坂というグループの中で、様々なキャラもついているわけだが、卒業後のソロ仕事では、基本的に自分が進みたいと思った仕事を着実にゲットし、さらにそこで高い評価を受けている。

 例えば、乃木坂ではいじられキャラとして、バラエティ担当でもあった能條愛未は、女優として臨む記者会見では、非常にしっかりとした受け答えをし、その心身ともに湧き出る美しさを印象つけているし、モデルとしてランウェイを歩く相楽伊織からは、乃木坂時代のふにゃふにゃしたかわいい印象は影を潜め、ひたすらかっこよく、微笑みからは妖艶さまで伝わりドキッとさせられる。

 こうした自己プロデュースの上手さは、何も彼女たちだけの能力というわけではない。「自己」という名前はついているが、そこには自分が進みたい道へ導いてくれたり、協力してくれたりする人の存在が不可欠であり、おそらく乃木坂の場合は、事務所がそこまでしっかり考えて教育し、経験を積ませているのだろう。

 いつ頃からはわからないが、乃木坂では年に数回、メンバーと運営との1対1の面接があり、メンバーが将来進みたい道を確認しているという。

 なかなか選抜の壁を破れないアンダーのメンバーは、だからといって握手会要員になるのではなく、卒業後をにらんだ仕事や学業優先のスケジュールを作り、場合によっては卒業の意志確認や卒業後の身のふりかたまで相談できる環境があるようだ。

 もちろん、目に見えないところで様々な問題はあるのだろうし、乃木坂の運営がベストなどとは口が裂けても言えないが、少なくとも、未成年を含めた若い女性を預かり、その将来までもある程度の責任を自覚しているという点は認めるべき長所だと思う。

 今後、乃木坂もまた世代交代が進みメンバーが増えていくわけだが、この責任感だけは忘れず、彼女たちに寄り添ったプロデュースを続けて欲しいと願わずにはいられない。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る

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