富士通R&Dセンターがスマートコントラクト・セキュリティ・アライアンスに加入

2019年3月28日 18:10

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記事提供元:フィスコ


*18:10JST 富士通R&Dセンターがスマートコントラクト・セキュリティ・アライアンスに加入
ブロックチェーンやスマートコントラクトを担保するサービスを展開しているQuantstampInc.は、2019年3月21日(木)、ブロックチェーン業界におけるセキュリティ標準およびガイドライン設定を推進するスマート・コントラクト・セキュリティ・アライアンスに、富士通R&Dセンターが加入したことを発表しました。

スマートコントラクト・セキュリティ・アライアンス(SCSA)は、QuantstampとModularInc.が、スマートコントラクトやブロックチェーンアプリケーションの標準設定を目的に開設した組織である。
ブロックチェーン業界の主要企業とともに、技術向上や最新技術の採用促進も目指すものだ。すでに、QuantstampをはじめLayerX、NRIセキュア、Blockgeeks、ModularInc、シンガポール国立大学コンピューティング学部CRYSTAL(CryptocurrencyStrategy、TechniquesandAlgorithms)センターが加盟している。
ブロックチェーンコミュニティにガイダンスを提供しながら、スマートコントラクトセキュリティの知見を共有している。
その組織に、富士通R&Dセンターが加入した。同社は、中国を拠点とする富士通のグループ企業で、中国の最初の独立研究開発機関である。富士通の創業は1935年で、創業以来、高度なITサービスを提供し続けており、ハイパーレジャー開発でも一線を画している。
富士通は、ハイパーレジャー業界をリード役で、2017年7月には、ブロックチェーンとアプリケーション間の通信速度を高めることに成功し、ハイパーレジャー業務処理を270%高速化した。
最短5日間でMVP(実用最小限の製品)を開発できる「ブロックチェーン製品化フレームワーク」を開発している。また、2018年6月には、顧客に対するマーケティング活性化を実現する「ブロックチェーンアセットサービス」を開始した。2018年3月には、イーサリアムスマートコントラクトの脆弱性を発見するソフトウェアの開発にも成功している。
スマートコントラクト・セキュリティ・アライアンスの創立者で、Quantstamp最高経営責任者であるリチャード・マ氏は、次のように述べている。
「富士通はハイパーレジャーの発展に大きく貢献しており、数々の実績を重ねてきたIT企業です。同社のハイパーレジャーへの取り組みを含め、提携における専門知識の集積の観点から、富士通R&Dセンターの加入は大変喜ばしいことです」
富士通グローバルマーケティング本部の藤健太郎統括部長は、こう語っている。
「急成長を続けるブロックチェーン業界において、プロフェッショナリズムや安全性を確立するスマート・コントラクト・セキュリティ・アライアンスのような組織は不可欠です。当社はブロックチェーン業界の大いなる可能性の実現を目指し、アライアンスに加入する企業との協業に期待しています」
スマートコントラクト・セキュリティ・アライアンス設立の背景
ブロックチェーンを取り巻く環境は、その技術に関心が高いが、そのセキュリティ標準が明らかでないことから、ブロックチェーン技術の導入に二の足を踏んでいる企業が少なからず存在する。
スマートコントラクトなどのブロックチェーンアプリケーションは、他のテクノロジーが解決できない問題を解決すると同時に、効率性も高いことから、大きな可能性を秘めているのは間違いないところだ。ブロックチェーンの幅広い採用や導入には、各社が協業し、セキュリティに取り組むことが非常に重要であると考え、スマートコントラクト・セキュリティ・アライアンスが設立されたのである。
スマートコントラクト・セキュリティ・アライアンスとは?
QuantstampとModularInc.の両社が開設したスマートコントラクト・セキュリティ・アライアンスは、ブロックチェーン業界の主要企業といっしょになってスマートコントラクトやブロックチェーンアプリケーションの標準の設定、技術向上や新技術採用を目的としている。


【ニュース提供・エムトレ】《US》

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