地球温暖化を抑えられる可能性はほぼないとの調査結果

2019年3月25日 21:52

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記事提供元:スラド

 今後の地球温暖化状況をシミュレーションしたところ、地球温暖化を「安全なレベル」にまで抑えることは非常に難しいという結果が出たそうだ(ナショナルジオグラフィックNature Climate Change誌掲載論文)。

 この研究では「二酸化炭素排出量削減のため使用できる資金は世界の年間GDPの3%未満であること」といった現実的な条件を設定しシミュレーションを行ったという。その結果、2030年までに気温上昇を2℃未満に抑えることは非常に難しく、また気温上昇を1.5℃未満に抑える方法はないということも分かったそうだ。

 別の報告書でも、気温上昇を1.5℃未満に収めるには空気中から直接二酸化炭素を回収するといった「大規模な工学的炭素除去」を行うしかないとの結論が出ているそうだ。しかし、これらの技術は実績がなく、成功するかどうか分からない「ギャンブル」だという。

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