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江崎グリコ、乳児用液体ミルクを日本初の商品化
アイクレオ赤ちゃんミルク。(画像:江崎グリコ発表資料より)[写真拡大]
乳児用調製液状乳、すなわち乳児用液体ミルク(以下、液体ミルク)がついに日本で製品化された。江崎グリコが消費者庁からの表示許可を取得し、「アイクレオ赤ちゃんミルク」の商品名で3月11日から全国的に販売する。なお同社通販サイトでは既に5日より販売が開始されている。
液体ミルクというのは、簡単に説明すれば粉ミルクの対になる乳児用の、液状で運搬・補完が可能な調整ミルクのことだ。12カ月までの乳児を対象とし、母乳の代わりに用いることができるものを言う。
欧米諸国など海外では以前より広く流通しているのだが、日本では法的な規制の問題などがあり、これまで販売された例はなかった。古くは阪神淡路大震災、近年では熊本地震の際など、大規模災害のたびに救難物資としてのニーズが取り沙汰され、熊本地震の際には実際に、駐日フィンランド大使館から救援に送られてきたという例がある。
そのような声を受け、時間はかかったとはいえ日本政府もついに腰をあげ、2018年に液体ミルクの規格基準に関する法制化が行われた。それによって国内メーカーによる液体ミルクの販売が可能になったため、今回江崎グリコから商品化が行われたというわけである。なお江崎グリコと日を同じくして、明治も消費者庁からの許可を取り付けており、近いうちに商品化・販売に踏み切るものと予測される。
商品であるが、価格は125mlのパッケージで200円(税別)。粉ミルクのようにお湯に溶かすなどの手間が必要なく、また常温で乳児に与えることが可能である。賞味期限は6カ月で、「常温を越えない温度」で保存することができる。材質は紙パック、深夜・外出・託児の際などに利用可能なほか、災害時の利用ももちろん想定されており、今後、国内各所に備蓄が整備されていくものと期待できる。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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