ロボットが地産品の実演プロモーション 東京駅エキナカで実証実験 富士通など

2019年2月26日 12:42

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「ロボピン」とデジタルサイネージの設置イメージ(画像: 富士通の発表資料より)

「ロボピン」とデジタルサイネージの設置イメージ(画像: 富士通の発表資料より)[写真拡大]

  • ロボットとデジタルサイネージをつかった実演販売のイメージ

 ロボットが、地方のお菓子や地酒を実演販売―。JR東日本商事(東京都渋谷区)と鉄道会館(東京都千代田区)、富士通(東京都港区)は25日、JR東京駅構内のエキナカ店舗でロボットによる実演商品プロモーションの実証実験を行うと発表した。2体のロボットが掛け合いをしながら商品を紹介するもので、集客数や売り上げへの効果を検証する。

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 鉄道会館が東京駅構内で運営する「のもの グランスタ丸の内店」で3月1日から4月23日までの約8週間行う。同店は東日本各地の特産品などを販売しながら、地域の魅力も紹介する地産品ショップで、「旬のもの」「地のもの」「縁のもの」を紹介することから「のもの」と名付けた。「地域と首都圏がつながる場所として、新たな驚きや発見を届け、多くの人が地域へ足を運ぶきっかけをつくりたい」との思いを込めたという。

 今回、実演プロモーションを行うのは、富士通研究所(川崎市中原区)が開発したコミュニケーションロボットの「ロボピン」2体。ロボピンは高さ30センチ、重さ3.5キロの小型ロボットで、頭を下げてお辞儀をしたり、胴体をひねったり、腕を上げ下げしたりとダイナミックに体全体を動かすことができ、顔のLEDの色を変えて感情を表現することもできる。

 プロ―モーションでは、2体のロボットが掛け合いをしたり、顧客に商品に関するクイズを出題したりしながらおすすめの商品をユーモラスに紹介。ロボットの後ろにはデジタルサイネージを設置し、ロボットの動きに合わせて商品や産地の映像を流す。

 また、デジタルサイネージの上部にはカメラが設置されており、集客数などを記録。集客数と商品の販売数や売上額との関係を分析して、ロボットとデジタルサイネージを使った実演販売の効果を検証する。

 2016年にロボピンを発表した富士通では、現在、主に受付業務用として各社に提案しているほか、高齢者の見守りや認知症予防としての活用を検討している。今回の実証実験の効果によっては、新たに実演販売というロボットの活躍の場がうまれるかもしれない。

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