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東レとNEDO、革新的な遮熱フィルムを開発 ガラスに比べ冷房負荷39%削減
遮熱フィルムの赤外線カットイメージ(写真:NEDOの発表資料より)[写真拡大]
東レと新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は15日、ガラス並みの透明性と世界最高レベルの遮熱性を兼ね備えた遮熱フィルムを開発したと発表した。
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国際連合広報センターは2018年12月20日、COP24(国連気候変動枠組条約第24回締約国会議)で、締約国がパリ協定実施に向けた具体的な方策に合意したと発表。それは、数日間に亘る徹夜の作業の結果であり、最終全体会合は10回以上延期されるといった忍耐強さの賜物であった。
パリ協定とは、地球温暖化を産業革命以前と比べて2度未満(理想的には1.5度未満)に抑え、二酸化炭素やメタン等の温室効果ガスを21世紀後半にゼロにする野心的な目標だ。そのパリ協定をどのように実施していくかの詳細なルールを決定する。
パリ協定の目標達成には、技術革新も必要だ。パトリシア・エスピノーサ事務局長は最終全体会合で、5つの野心の一つに技術革新を挙げた。
今回の発表は、建物での冷房負荷の削減が可能な遮熱フィルムの開発であり、事務局長のスピーチに符合する。
遮熱の原理は、積層フィルムで赤外線を遮断するものだ。電気コタツが赤外線を放出して温めているのだから、逆に太陽光から赤外線をカットすれば遮熱に繋がる。
●遮熱フィルムを3年後に実用化
特定の波長の光、例えば赤外線のみを反射させようとすると、フィルムに色が付く。これではガラスの役目を満たさない。すべてのナノ積層の1層ごとに高精度な層厚み制御を行い、層配列デザインを工夫。ナノという髪の毛の10万分の1の太さの制御で、透明で遮熱効果のあるフィルムを開発。
冷房負荷の削減効果は、通常のクリアガラスに比べて39%減、市販の遮熱フィルムに比べて11%減を実証。3年後の実用化を目指す。
これら技術が標準的に装備していくことで、二酸化炭素削減や省エネが進むことを願う。(記事:小池豊・記事一覧を見る)
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