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大麻の使用が精子に悪影響を及ぶ可能性 アメリカの研究
●生殖能力と大麻使用の関連性を研究
カナダでその使用が合法化されるなど、2018年は大麻の使用をめぐる論争が白熱化した年であった。セラピーとしての有効性と使用による臓器への悪影響についての議論は、今年も続きそうである。
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アメリカのノースカロライナ州にあるデューク大学では、大麻の使用と人間の生殖能力との関連にテーマを絞り研究を行ってきた。最新の研究結果では、大麻を使用している男性は精子の数が少ないことが判明したという。
●「テトラヒドロカンナビノール」が遺伝子に与える影響
研究チームは、6カ月にわたり毎週1回、大麻を常用している男性とこれまでの大麻使用が10回以下という男性の精子や尿の分析を行った。その結果、尿中のテトラヒドロカンナビノール(THC)の濃度が高い男性ほど、精子の数が少ないことが明らかになった。
研究者は、大麻の有効成分であるTHCが精液中の遺伝子に影響を与えていることは否定できないと語っている。THCはこれまでも、さまざまな影響を与えることが昨今の研究で明らかになっている。
研究チームでは、子供を望む男性は少なくとも6カ月前には大麻の使用を中止することを推奨している。また、医療目的での大麻の使用量では精子の数を減少させるほどの影響はないとも報告されている。
●大麻使用の影響を過小評価することへの警鐘
研究チームを率いたスーザン・マーフィー教授は、今回の研究が6カ月という短期間であったことを踏まえて、今後も研究は継続すると明言している。いずれにしても、THCの脳内での蓄積が長期的な損害をもたらすケースとは異なり、生殖機能への悪影響は娯楽として大麻の使用を繰り返している期間内の蓄積にとどまるという。今後は年齢、アルコールとの相互作用、使用量など、細かい点が研究の対象になる。
「大麻」を薬として使用することは安全であると主張する医学研究者が多い一方、その弊害についても今後はさらなる議論が必要になるであろう。
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