LINE、花王、東エレクなど/本日の注目個別銘柄

2018年10月25日 15:44

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記事提供元:フィスコ


<4452> 花王 7328 -219大幅続落。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は1422億円で前年同期比3.2%増益、7-9月期では514億円で同2.0%増益、市場予想を50億円程度下回っている。通期会社計画の上振れ期待が後退する状況になっているもよう。中国向けベビー用紙おむつの回復遅延が背景とみられる。転売品の在庫調整が続いているほか、品質向上を受けて現地メーカーのシェアが上昇していることなどが要因に。

<6222> 島精機 3725 -700ストップ安。前日に業績予想の下方修正を発表。上期営業利益は63億円から43億円に、通期では160億円から半減の80億円に減額修正した。上期配当金も従来予想の35円から30円に引き下げ、期末配当金は未定としている。OEM生産拠点のバングラデシュで、不安定な国内政治情勢を受けて設備投資が低調となっているもよう。また、シューズ生産向けの横編機も競争環境厳しく想定以上に売上が落ち込んでいるようだ。

<3938> LINE 3590 -370急落。前日に発表した第3四半期決算が嫌気材料となっている。累計営業利益は67.5億円で前年同期比72.4%減益、7-9月期は35.8億円の営業赤字となっている。市場コンセンサスは20-30億円程度の黒字であったため、予想外の収益悪化と捉えられている。戦略投資事業の赤字が拡大しているほか、ディスプレイ広告の成長鈍化や営業費用の増加などコア事業の収益性も低下する形になっている。

<8035> 東エレク 14020 -625大幅続落。米国半導体関連株が決算発表を受けて下落しており、国内関連株にもネガティブな見方が波及している。テキサス・インスツルメンツの先行き業績見通しなどが嫌気される格好で、前日の米SOX指数は6.6%の大幅下落となっている。また、取引終了後に決算を発表したAMDも、画像処理半導体の低調推移などが嫌気されている時間外取引で急落となっている。

<1820> 西松建 2436 -281年初来安値。みずほ証券では投資判断を「買い」から「中立」に、目標株価も3550円から2800円に引き下げ。公共事業費率の高さはポジティブとしているが、営業キャッシュフローの水準が低いことを割引要因として評価、割安感が乏しいと判断。また、来期の営業益は減益を見込んでいるもよう。このほか、みずほ証券では、大成建<1801>、五洋建<1893>、前田建設<1824>などの投資判断も格下げした。

<8165> 千趣会 331 -43大幅続落。希望退職の募集や大阪市の本社売却、業績不振を受けた社長の退任など、抜本的なリストラに乗り出すと一部で報じられている。一方、成長分野である婚礼事業の出資先、ワタベウェディング<4696>においてMBOを巡る内部対立が発生しており、再建に向けた足かせになる可能性も残るとされている。なお、会社側では業績改善に向けて様々な可能性を検討しているが現段階で決定している事実はないとしている。

<3724> ベリサーブ 5330 +700ストップ高。前日に上半期の決算を発表、営業利益は7.8億円で前年同期単独比26.2%増益となった。従来の会社計画6.7億円を上回る着地になっている。注力中の自動車分野が順調に拡大しているほか、エンタープライズ向けアプリケーション分野なども堅調に推移しているもよう。通期業績予想は据え置いているが、受注残高が前年同期末比35.0%と大幅に拡大していることもあり、上振れ期待は高まる展開のようだ。

<1979> 大気社 2880 -495大幅反落で年初来安値を一気に更新。前日に発表した上半期の業績下方修正がネガティブインパクトになっている。営業利益は従来予想の41億円から34億円に、純利益は28億円から8億円に減額修正。海外連結子会社における大型プロジェクトの採算悪化が主因だが、子会社の減損処理に伴うのれん償却を特別損失に計上したことで、純利益の修正幅が大きくなっている。

<4661> OLC 10215 -320反落。上期営業益は600億円前後になり、前年同期比1割程度増加したもようとの観測報道。東京ディズニーリゾートで35周年記念イベントを実施したことで、入場者数が増えたほか、グッズ販売やホテル宿泊なども順調だったようだ。記録的な猛暑や台風などの影響は受けたが、従来予想の540億円、同4%減は上回ったとみられる。ただ、第1四半期は同19%増で進捗率も高く、観測数値程度の上振れは想定線か。《US》

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