関連記事
巨人エース・菅野 圧巻のピッチングで広島を完封
プロ野球セ・リーグ、広島対巨人の最終戦は巨人が4対0で勝利した。この日、巨人先発の菅野智之は9回を投げ切り無失点で15勝目を挙げた。これで3試合連続、今季通算で8度目の完封勝利となり、優勝チームである広島を相手に意地をみせ、チームのクライマックスシリーズ(CS)進出への可能性を膨らませた。
■エースとして投げ抜く菅野
エース・菅野の勢いが止まらない。今シーズン最後となった広島戦、7勝17敗(1分)と大きく負け越した王者を相手に敵地で圧巻のピッチングを繰り広げた。
初回から3番丸佳浩、4番鈴木誠也から三振を奪い好調な滑り出しをみせると、この日も毎回スコアボードに「0」を並べる。前回登板のDeNA戦、そしてこの広島戦といずれも中5日で先発し、チームのCS進出を実現させるべくマウンドを一人で守るエースは3連続完封勝利にむけ力強く右腕を振り続けた。
この日記録した11個の三振の内、丸、鈴木からそれぞれ2個ずつを奪っている。最終回も2番田中広輔を打ち取った後、続く丸を空振りの三振、鈴木をセンターフライに切って取った。散発4安打、無四球に加え、優勝チームの主軸2人を無安打に抑えて試合を締め括る完ぺきな投球内容は今シーズン最高とも呼べるだろう。
■揺れ続ける巨人を支えCSへ
広島との最終戦の完封勝利により防御率セリーグトップは変わらず、勝ち星は15勝目となり大瀬良大地に並んだ。また投球回201、奪三振数200は両リーグ通じてダントツともはや手が付けられない。日本代表「侍ジャパン」のエースとしてワールドベースボールクラシックを戦った昨年もシーズン序盤に3連続完封勝利を成し遂げてはいるが、今年は最終盤でのこのピッチングは年間を通しての驚異的なスタミナを見せつける格好だ。また、8月18日の中日戦から6勝を挙げている内、5つの勝ち星を最終回まで投げ切り手にしている。
カープ独走に終わった今シーズンのセ・リーグ、2位以下は夏場まで混戦が続いた。そしてここにきて3位の座を巨人、DeNAで最後まで争う形となっている。勝率は5割に届かず苦しみ抜いた巨人はシーズン終了を待たずして高橋監督の今季限りでの退任が発表された。明るい話題が殆どなかったと言っていい2018シーズン、この先にさらに続きがあるとすれば平成屈指の大エースと呼ぶに相応しい菅野の鬼神ような投げっぷりがみられる筈だ。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る)
スポンサードリンク
