HKT宮脇咲良らAKBGメンバー3名が活動を休止して「IZ*ONE」専任へ

2018年9月25日 19:29

印刷

 HKTの宮脇咲良、矢吹奈子、AKBの本田仁美の3名が、グローバルアイドルグループ、「IZ*ONE」に専任するため、2021年4月まで活動を休止する。

【こちらも】脱アイドルしたもの勝ち?写真集を発売した須田亜香里からわかること

 この「IZ*ONE」というのは、AKBGメンバーが韓国のアイドル選抜システムに挑戦という形で、「PRODUCE48」と銘打って日韓合わせて100名近い参加者の中から選ばれた12人で構成される、まさに「グローバル」なアイドルグループということになる。

 と、ここまでは非常におめでたい話ではあるのだが、記者としてはどうしてもネガティブにとらえざるを得ない。

 そもそも、錚々たる主力メンバーが参加していたのにも関わらず、これまで「PRODUCE48」がまったくといっていいほど盛り上がっていなかったこと。そして、結局はTWICEの二番煎じであるということ。

 最後に、2年半という期間、HKT、あるいはAKBとしての活動ができないということで、若手でスキルの高さはあっても、グループ内での序列が低い本田にはチャンスだが、AKBでセンターをつとめた経験もある宮脇や、彼女に次ぐ人気メンバーでもある矢吹奈子が抜けた影響を、HKTが受け止められるかという問題もある。

 さらには、先日、防弾少年団の曲を秋元康氏がプロデュースしようとしたが、韓国国内による反発から中止になったこともあり、必ずしも蜜月関係とは言いづらい状態でのスタートというのも不安材料だろう。

 それでも、この企画を強行せざるを得なかった裏には、AKBGがグループとして課題になっている「出口戦略」の失敗が大きいのではないだろうかと思う。

 アイドルグループを卒業してからも、芸能活動を続ける意思のあるメンバーは多いが、正直な話、AKBG…とくに姉妹グループのメンバーの場合、全国区で活躍することは難しい。古くは前田敦子や大島優子、さらに秋元才加や宮澤佐江といったメンバーが気を吐いていたが、最近では川栄李奈を最後に、目立った活躍をするメンバーは出てきていない。

 こうした状態に輪をかけて、今年は乃木坂のメンバーも卒業ラッシュが見込まれる。生駒里奈が卒業後も舞台にテレビにと八面六臂の活躍で、成長を見せつけ、先日は西野七瀬も卒業と芸能界への残留を発表した。

 「元人気アイドルグループ」の肩書に関しては、正直、今AKBより乃木坂のほうが重宝されているのである。

 これでは所属しているメンバーにも、あるいは彼女たちを抱えているプロダクションにとっても、出口戦略の再構築は喫緊の課題とならざるを得ない。特に、今年はNMBの主砲である山本彩という大物や、SKEの遊撃隊長である松村香織といった切り札が卒業を控えており、彼女たちが卒業後思うような活動ができないなんていうことになれば目も当てられなくなってしまう。

 ハイリスクであっても、なんとか出口を広げてメンバーを安心させたいと思うのは当然といえば当然だろう。

 大きな夢と希望を抱えてアイドルになった彼女たちが、その後の人生も充実できるよう、是非このプロジェクトには成功して欲しい。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事