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日立、英国での原発建設で体制変更 増大した事業費の削減図る
日立製作所は22日、英国における原子力発電所建設プロジェクトにおいて、事業費削減のため体制を変更したと発表。建設の管理業務は日立の子会社で英国の原子力発電事業開発会社のホライズン社が担うことになり、当初その役割を務める予定だったベクテル社はプロジェクトマネジメント受託会社(PMC)となった。
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NHKや日本経済新聞の報道によると、日立は安全対策で増大した約3兆円もの原発建設事業費の削減を迫られており、そのために体制を見直したという。日立の子会社が建設管理の中核となればベクテル社がその立場であった場合に得る利益分の費用が無くなる。それがコスト軽減につながるとされる。
日立とベクテル社、日揮で構成されていたコンソーシアムは解消され、今後日立と日揮はホライズン社から原発建設に関する業務を直接請け負うことになった。
ホライズン社のCEOであるダンカン・ホーソーン氏はこの体制変更について、「初号機の建設コストは先行プロジェクトよりも低くなり、将来のプロジェクトではスマートな資金調達やサプライチェーンの確立、間接費の削減などによってさらに低コストになると期待している」と述べている。
ただこの原発建設プロジェクトにおいて日立とイギリス政府は依然交渉中だ。6月初頭にそれまでの成果を確認し合い、プロジェクトの継続については合意した。だが資金負担などに関する交渉は続いており、最終合意に至るかどうかはまだ不透明である。
なおベクテル社は120年に及ぶ大規模プロジェクトの経験とノウハウをもつアメリカの建設会社で、原発に関する実績は豊富だ。原子力プラントには150件以上関わり、71の建設エンジニアリングおよび42の建設実績がある。イギリスでは60年以上各種プラント、鉄道システム、通信ネットワークなど様々なプロジェクトに携わってきた。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る)
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