最高の皮肉か、それとも警鐘?「東京五輪学生ボランティア応援団」が話題に

2018年8月22日 17:01

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 8月20日、Twitterを中心に「東京五輪学生ボランティア応援団」のサイトが大きな話題となった。

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 このサイトに書かれた文章は、2020年に開催される東京五輪ボランティアへの参加が有意義であると説得するかにみせかけ、最後まで読み終えるとこれが“一石を投じている”ことに気付かされるのだ。この文章を読んだ各分野の著名人らも、“健全な皮肉”であると賞賛している。

■賛否分かれた「東京五輪学生ボランティア応援団」とは?

 8月20日、Twitterを中心に「東京五輪学生ボランティア応援団」というキーワードが話題となった。

 この「東京五輪学生ボランティア応援団」とは個人サイトに記載された文章を意味するのだが、作成したのは早稲田大学のとある学生である(※サイト上では学年と名前が記載)。

 タイトルの「東京五輪学生ボランティア応援団」以降には「ごあいさつ」として、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会(※以降、東京五輪と記載)の“ボランティア活動”の素晴らしさについて語っているような印象を覚えるだろう。ところが、最後まで読み進めて行くと、実はこの文章が「東京五輪ボランティアへの“皮肉”」であることがわかるのだ。

 人気小説家の綾辻行人氏は自身のTwitterのコメントで、

「大変に健全な皮肉ですにゃ(笑)。途中でやめないで、ちゃんと最後まで読みましょうね――と、いちおう。」

と、“健全な皮肉”であることを賞賛。

 また、心理学者である茂木健一郎氏も、

「このサイトの批判的思考の精神はごもっともと思います。一読をおすすめします。このようなサイトの批判に耐えられるような大会運営であってほしいと思います。」

と、ボランティア経験を有意義なものとしながら、東京五輪大会運営への期待を語っている。

 一方、文章の最初の方で違和感を感じた人、Twitterで流されたスクショの一部で気分を害する人、さらに“最後まで”読みながらもその真意を読み取れず立腹する人など反応はさまざまだ。

 東京五輪大会のボランティアに関しては、真夏の暑いさなか、無茶な条件を望む大会運営に対し様々な意見が挙げられている。今回話題となった「東京五輪学生ボランティア応援団」は、風変わりながらもこの問題に対し一石を投じたのではないだろうか。(記事:高塔・記事一覧を見る

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