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システム開発と運用を行う人材、自社雇用の動きも
あるAnonymous Coward曰く、 日本ではシステムの開発とSEの派遣を同時に行う「システムエンジニアリングサービス(SES)」という契約が広く導入されているが、これは多重下請けや偽装請負といった日本のIT業界の問題を産む原因にもなっているとも言われている。そのため、昨今では企業が自社でエンジニアを雇用してシステムを開発・運用するという動きが出ているそうだ。自社開発限定のエンジニア人材紹介(転職支援)サービスも登場している(残業ゼロのIT企業AXIA社長ブログ)。
これによると、コンプライアンス強化やコミュニケーションエラー対策のため自社内にIT部隊を確保することを希望している企業は増加しているという。しかし、IT関連職のイメージが地に墜ちそもそもIT技術者の採用に苦戦していることや、IT関連業務を長年SIerやSESに任せていたためIT技術者の募集や採用、その後の運用に関するノウハウがなく、どうしたらいいか分からない企業は少なくないようだ。
また、IT技術者としては、自社開発の企業に転職しようにも、求人メディアにせよハロワにせよ自社開発の求人はほどんどないのが現状だという。こういった背景から、アトムズという企業が自社開発限定の転職支援サービスを開始したという。
また、8月9日付のブログによると、「自社開発の企業の中には、SESの企業を丸ごと買収することを希望されているところもたくさんある」という。最近では法的なリスクの高まりもあり、脱SESを希望するも技術の蓄積もそれに代わるビジネスもなく、廃業しようにも従業員をどうするかがネックとなってズルズルとSES業を続けているSES企業もあるそうで(パワハラ三昧で退職に追い込むとかバックレするような真性のブラック企業はともかく)、アトムズではこの両者をマッチングするビジネスを展開しているという。
SES企業の技術者の気質を考えると前途多難と思われるが、自社IT部門が欲しい企業はIT技術者と採用ノウハウを得て、SES側は従業員を引き取ってもらった上に売却資金を得てSES業から撤退でき、従業員は問題の多い偽装請負から脱却できるWin-Winのビジネスで困るのはSIerだけはないかとしている。
この人材紹介サービスでは、開始から1ヶ月ほどで100人ほどのエンジニアから問い合わせがあったという。また、企業からの求人問い合わせも「そこそこ」あるそうだ。ただ、エンジニア側のスキルとしてはJavaが多く、企業からの求人はメインがPHPやRubyが多いというミスマッチがあるという話も出ている。
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