「ホリエモンロケット」失敗の原因が明らかに

2018年8月13日 16:35

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 元ライブドア社長堀江貴文氏が出資するインターステラテクノロジズは11日、観測ロケット「MOMO」2号機打ち上げ実験の報告書を公開した。MOMO2号機は6月30日に打ち上げられたが、発射から数秒経った後、墜落し炎上していた。

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 MOMO2号機は宇宙空間に到達させるだけでなく、姿勢制御や通信などの実証のために打ち上げられた。商業化が可能になれば、高層大気の観測や微少重力の環境下での科学実験やイベント等を予定している。

 MOMO2号機は打ち上げ直後に推力を失い墜落した。インターステラテクノロジズの報告書によると、MOMO2号機が推力を失うまでに機体の損傷は見られなかったため、同社は推進系のデータを中心に調査した。その結果、空圧弁の閉じたタイミングと、駆動用窒素の圧力低下を始めたタイミングが一致していた。空圧弁は駆動圧を失うと閉じる仕組みのため、駆動圧喪失が原因であることが判明したという。

 回収したメインエンジンを調査したところ、火災から圧力が低下した痕跡は見つからなかった。そのため推力を失うまではエンジンは正常に動作していた可能性が高く、計測系の一時的な異常動作が原因であると考えられる。

 姿勢を制御するスラスタを調べたところ、発射から約2秒後にスラスタ周辺のノズルから火災が発生していることが映像から判明した。このタイミングが、計測系の異常動作が生じた時間と一致する。

 姿勢制御スラスタが何らかの原因で異常が発生し、600度を超える高温状態になったものと考えられる。追実験により、スラスタへの燃料の流量が通常よりも減少していた可能性が高いことが明らかになった。

 MOMO2号機墜落の原因を踏まえ、スラスタをメインエンジンから独立させ、過度な燃料の流量にも耐えられるようMOMO3号機を開発すると報告している。

 インターステラテクノロジズは、MOMO3号機打ち上げ実験のためのクラウドファンディングを11日から開始した。10月29日まで実施する予定だ。(記事:角野未智・記事一覧を見る

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