欅坂46今泉佑唯が卒業を発表

2018年8月8日 08:34

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 活動開始から3年、初めての正式な卒業は、体調不良から復帰するも万全とは言えない状態で頑張っていた今泉佑唯だった。

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 8月7日、欅坂46の今泉佑唯が、自身のブログで欅坂46からの卒業を発表した。

 体調不良から復帰したものの、今年に入ってライブやイベントの欠席が続き、ファンを心配させていたが、やはり本人も、もどかしい思いに苦しんでいたのが、ブログにはつづられている。

 人一倍愛くるしい顔立ちと、元地下アイドルということもあり、抜きんでた人懐っこさで神対応と言われた握手、さらにアイドルのレベルを超えた確かな歌唱力は、欅坂の中でも抜きんでおり、初期から小林由依と共に「ゆいちゃんず」として楽曲も与えられていた期待のメンバーがこうして卒業を決断したことは、ファンにとっては無念極まりないことだろう。

 しかしながら、このブログでは、タレントとして必ず復帰するという固い決意と、新しい挑戦への前向きな意欲がしっかり盛り込まれ、また、欅坂に残るかどうかを迷っている彼女の背中を押したメンバーへの感謝も綴られている。

 ファンというものは、どうしても卒業というと、やれ不仲だ、ぼっちだ、イジメだと妄想し、誰かをスケープゴートにして叩いたり、運営や本人を平気で中傷する人間が湧いて来るものだが、これまで一人の卒業者も出さず、「21人の絆」を強調してきたにも関わらず、あえて卒業への背中を押すだけの信頼できる、相手を思いやることのできるメンバーがいるということを、彼女は証明してみせたのである。

 ここからは、記者の個人的な感想になってしまうが、今泉佑唯の歌声は透明感がありながら、柔らかな暖かさもしっかり伝わるアーティスト向きの歌声で、現在の欅坂の路線とは少々乖離していたことが、非常にもどかしかった。

 ゆっくりと座って、落ち着いて聞きたい歌なので、ダンスパフォーマンスが中心になる欅の中では、なまじハイスペックなだけに居場所を見つけることが難しかったのかもしれない。

 ただ、彼女がこうして欅坂での経験を活かし、一人のシンガーとして羽ばたくきっかけになったのであれば、これほどうれしいことはないとさえ思う。メンタルが強くない彼女に、正直、あまり評判のよくない一部の欅坂のファンの心無い中傷はさぞかしつらかったことであろう。

 卒業が必ずしもネガティブなものではないという認識が広まった現在、今回の彼女の決断が、彼女にとって最良の選択になるであろうことを、彼女のファンとともに祈りたい。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る

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