スマホ世界市場、22年は17年比12.6%増 成長の中心はインドなどへ

2018年4月25日 16:36

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スマートフォン、フィーチャーフォンの世界市場。(画像: 富士キメラ総研の発表資料より)

スマートフォン、フィーチャーフォンの世界市場。(画像: 富士キメラ総研の発表資料より)[写真拡大]

 富士キメラ総研は23日、5Gの本格的な導入を目前に開発が進むスマートフォンとそのキーデバイスの世界市場調査結果を発表した。

■スマートフォン 22年の世界市場は17年比12.6%増の15.9億台

 先進国を中心に買い替え需要が中心となり、市場成長率が鈍化しているという。

 ここ数年市場拡大をけん引してきた中国も普及が一段落。今後は中国を除くその他アジア、中東や中南米、アフリカなどの伸長が期待されるが、中国、北米、欧州は横ばい、日本が縮小へ向かうことから、市場は年率2%程度の低調な成長と予想している。

 今後の市場をけん引するとされる「その他アジア」は、中国メーカーの進出が加速している。なかでもインドでは「Xiaomi」が低価格帯の端末を中心に躍進し、「OPPO」や「Vivo」はインドネシアの市場開拓を進めているという。

 中国や北米では買い替えサイクルが長期化していることから、成長率は純化しているとされ、19年から20年にかけて5Gがサービスインしても、最上位モデルから導入が進むことから、買い替えを大きく促進させる要因にはならないとしている。

 日本はすでに携帯電話市場が飽和し、フィーチャーフォン(ガラケー)からスマートフォンへの移行も大半が済んでいる。MVNOサービスの広がりでSIMの入れ替えによる端末自体の保有年数の長期化が進んでいるため、今後も市場は買い替えを中心に横ばいから微減と予想している。

■スマートフォン、フィーチャーフォン向けキーデバイスの世界市場

 カメラの22年世界市場は17年比8.0%増の1兆7,950億円と予測。デュアルカメラの比率が高まり単価は維持、市場は微増推移と予想している。

 ディスプレイの22年世界市場は17年比9.8%増の6兆609億円と予測。スマートフォンで採用増加のOLED(有機EL)が市場をけん引するとしている。

■基地局関連

 基地局の22年世界市場は、17年比93.8%増の314万局と予測。小型タイプのスモールセル基地局が、5Gを導入するにあたり高速・高効率小セルを実現するための本命手段として大幅に増加するとしている。

 基地局向けキーデバイスの22年世界市場は、17年比49.6%増の2兆7,198億円。多周波化で基地局用アンテナが大幅に伸長するとしている。

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