富士通、自動車へのサイバー攻撃を検知する新技術を開発

2018年2月1日 12:08

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コネクテッドカーの構造とサイバー攻撃。(画像: 富士通の発表資料より)

コネクテッドカーの構造とサイバー攻撃。(画像: 富士通の発表資料より)[写真拡大]

  • 今回開発された技術。

 自動車のサイバー攻撃が不安な人に朗報だ。富士通は自動車制御支える土台として重要な車載ネットワーク(CAN) に対してサイバー攻撃が行われた場合、それを検知する技術を2018年度に実用化する計画を明らかにした。この技術は現在、富士通研究所が開発を行っている。仮に車載ネットワークがサイバー攻撃を受け、制御システムが乗っ取られると車の急加速や急停止など危険な運転行為が引き起こされ大きな事故につながる可能性がある。そのため、サイバー攻撃を検知してサイバー攻撃を防ぐ必要がある。

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 コネクテッドカーは常にインターネットに接続されているため、サイバー攻撃による遠隔操作で乗っ取られてしまう危険性が指摘されている。2015年にはアメリカのFCAUS(旧クライスラー)が販売しているJeepをハッキングする手法が公開され、サイバー攻撃の影響は簡単に受けてしまうことがあらわになった。

 今回開発している技術は、通常時にメッセージを受信する周期を学習しておき、周期でズレが発生した場合にはサイバー攻撃かどうかを判断して誤認知を抑制する。具体的な仕組みは自動車から収録した600秒分のCAN(Controller Area Network)データに対して、既に存在する攻撃メッセージをあらゆるタイミングで入れ込んだ。それによって約1万パターンの疑似攻撃データを作成して評価。その結果、開発中の新技術は全ての攻撃を検知して、誤った検知は発生しないことを確認したという。

 これまでの技術では、周期的に伝達される車載ネットワークに対するメッセージ間隔が許容範囲を外れるかで検知していた。しかし、メッセージも受信タイミングも変化するために普通のやり取りをサイバー攻撃として間違って検知するケースもあった。

 正しい情報が送られてくることは自動車を運転する上では不可欠な存在だ。富士通では人口知能(AI)やデータ分析を利用して自動運転車を実現する「Mobility Iot Platform」も提供している。これからの富士通の新技術には期待していきたいところだ。

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