欅坂46 日本武道館公演をひらがなけやきに差し替え

2018年1月16日 05:51

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 欅坂46が13日、1月30、31、2月1日と行われるはずだった公演を、平手友梨奈の怪我による欠場にともない、ひらがなけやきの公演に差し替えるということを発表した。

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 元々、初日の30日はひらがなけやき(2、3期生)で行い、31、1日で欅坂の公演を行い予定だったのだが、これがひらがなけやきによる3days公演になった形だ。

 欅坂の固定センターとして活躍する平手友梨奈は、腕の怪我とのことで、紅白歌合戦での振り付け上の転倒が激しすぎたのではないかといわれているが、とにかく万全のパフォーマンスができるまで、無理せず養生して欲しいというのが、ほとんどのファンの総意であろう。

 それは仕方ないのだが、そのことで欅坂46の出演がなくなってしまったことに、ネットは騒然となっている。

 紅白に2年連続出場、長濱ねるの写真集は10万部を超える勢い、ファッション誌を飾るモデルも何人か排出している欅坂。平手の穴を埋めるだけの力があるかどうかは意見の分かれるところではあるが、休んだメンバーの穴を埋めるために、残ったメンバーが団結して最高のパフォーマンスを見せる……というのが、多人数女性グループの醍醐味の一つでもあるはず。

 例えば、乃木坂46なら、かつて中心メンバーの生田絵梨花が学業で、キャプテンの桜井玲香や卒業した橋本奈々未さんが体調不良で休んだときも公演は行われていた。

 欅坂にとっても、年始の武道館は今年を占う上での大切な公演であり、この公演にむけて頑張ってきたメンバーもいると思うのだが、非常に残念だし、解せない思いが残らないとは言えない。

 まあ、昨年夏以降、全員でのライブの機会がなかった欅坂に対し、全国ライブで経験を積み上げてきたひらがなけやきの方が、ライブにおける満足度は高いと踏んだのかもしれないが、それにしても、平日の武道館3dayを、表題曲を1曲も歌ったことのない…つまり、グループとしてデビューもしていないメンバーでやるという決断は良し悪しは別にして、かなり大きなものになるだろう。

 欅坂46というのは、アイドルグループの中でも、かなり特殊で運営が難しいグループであることは素人でもわかる。何しろ、全員選抜であるから、アンダーが存在しない。アンダーになると思われたひらがなけやきが、独自の活動をしていることからも、一人一人のメンバーがかけがえのない存在になる。

 ましてや、ここまで一人でセンターを務めてきた平手が抜けてしまうと、代わりの者が自分のパートとセンターパートの振り付けを練習することになるわけで、紅白で3名もの過呼吸者を出すほどの負担が2倍になってしまうのである。

 また、ファンの質があまりよくないことも、今回の休演の遠因になっている可能性がある。平手が急遽欠場した昨年の幕張メッセのライブでは、ファンが入り口のドアのガラスをたたき割るという事件も起きているわけで、以前も紹介したように「ケヤキッズ」と呼ばれる精神年齢の低いファンが多いことで、思わぬ事件や事故が起きる可能性も危惧したのではないだろうか?

 いずれにせよ、デビュー曲『サイレントマジョリティー』では「大人たちに支配されるな」と歌い、『不協和音』では「僕は嫌だ!」と叫んでいた欅坂のメンバーたちが、大人たちの都合に振り回されているというのも、皮肉なことである。

 運営や周囲の人間は、平手を含めたメンバーのメンタル面でのケアもしっかりして、夏あたりには今度こそ万全の欅坂46ライブを見せて欲しいと心から願う。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る

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