プロ野球個人成績 注目されたWBC戦士たちの活躍を振り返る

2017年10月12日 21:41

印刷

 プロ野球はレギュラーシーズンが終了し、各部門の個人成績が確定した。

 3月上旬からワールドベースボールクラシック(WBC)が行われ、その後、開幕を迎えた今年のペナントレース。春先からしばらくは多くの代表選手の不振が囁かれたものの、終わってみれば各部門の成績上位にはWBCでの主力の名前が並んだ。侍ジャパンとしてWBCを戦いぬき、両リーグの個人成績各部門の主な上位選手を振り返る。

■タイトル獲得に輝いた選手たち

 セ・リーグの投手部門では巨人の菅野智之が最多勝・防御率の二冠に輝いた。

 17勝、防御率1.59は何れも両リーグ合わせてもトップの成績であり、4月下旬から3試合連続完封勝利、終盤の9月は4勝を挙げ自責点は僅かに3と、シーズンを通して安定した内容だった。WBCではエースとして準決勝のアメリカ戦を含む3試合で先発のマウンドに立つなど、名実ともに球界を代表する投手であることを証明した。

 パ・リーグ打撃部門は、西武ライオンズの秋山翔吾が打率.322で初の首位打者のタイトルを獲得。WBCでも4試合に出場、大会直前には足の指を負傷しながらもチームに帯同し続け、日本のベスト4進出に貢献した。シーズンではフルイニング出場を果たしての堂々たる首位打者、打点・本塁打も自身のキャリアハイの成績を挙げるなど、存分にその打棒を発揮、ポストシーズンでの活躍も期待される。

 同じくパ・リーグでは防御率2位・3位と上位に名を連ねた楽天の則本昂大(防御率2.57)、ソフトバンクの千賀滉大(同2.6433)も侍ジャパンとして日の丸を背負い、シーズンでも躍動。則本は奪三振(222個)、千賀は勝率(.765)でそれぞれ部門トップの成績を収めている。

■タイトルホルダー以外にも

 侍ジャパンの4番・DeNAの筒香嘉智は春先こそ不振にあえいだものの、5月以降は本塁打を量産、タイトルには届かなかったが28本塁打・94打点と何れもリーグ打撃部門上位の成績を残す。チームも2年連続クライマックスシリーズに導き、「日本の4番」の貫録を見せつけた。
 
 また、広島の鈴木誠也はリーグ4位となる90打点、楽天のリリーフエース・松井裕樹もリーグ2位の33セーブを挙げ、共に春の代表招集からWBC本大会、所属球団での戦いと役割はそれぞれ違えど、年間を通してチームを支えた。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事