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降格迫るアルビレックス新潟 サポーターのために勝利を
アルビレックス新潟がJ2降格の危機に立たされている。9月30日のホーム・ヴィッセル神戸戦に0-2で敗れたことにより、次節・ガンバ大阪戦で勝利を挙げられなければ他チームの結果如何でクラブ史上初のJ2降格が決まる。
■苦境から抜け出せずにいる2017年シーズン
1999年からJ2に参戦、2004年にJ1リーグに昇格し、14年間に渡り国内トップカテゴリーに在籍し続けたアルビレックス新潟。今季は例年以上に苦戦を強いられてきた。
昨年まで大黒柱としてチームを支えてきたレオシルバとラファエルシルバの両助っ人をはじめ、DFの舞行龍ジェームスや松原健、中盤の小林裕紀など多くのレギュラークラスが揃って他クラブに移籍、今年はチームの土台の構築から始めなければならないシーズンとなった。
新戦力として獲得した選手はレンタルバックを中心としたJ2・J3からが殆どであり、頼みのブラジル人プレイヤーは今季初めに獲得した3人の内、2人はシーズン途中でクラブを離れている。
開幕から指揮を執っていた三浦文丈監督は結果を残すことが出来ず10節の川崎戦後事実上の解任、後任の呂比須ワグナー新監督もここまで得た勝ち星は僅かに1。今季は合わせて2勝のみで、中盤以降は最下位に沈み残留争いにも加わることさえできず、サポーターにとってもフラストレーションが募り続けるシーズンとなっている。
■残り6試合、何としてもサポーターに勝利を
夏場に敢行した、異例ともいえる5人の緊急補強により後半戦は徐々に勝ち点を獲得してきているものの、5月20日以来、勝利を収めることが出来ていない。現在の総得点19、失点56は何れもリーグワーストであり、降格圏外の15位サンフレッチェ広島との勝ち点差は15。チーム力から考えても残された6試合で降格危機から脱することは極めて難しいと言わざるを得ない。
そんな中でも変わることのないのはサポーターの視線だ。
今季、ホームゲーム観客動員数はリーグ5位(10月1日現在)を誇り、勝利からは遠ざかっているもののホームにはシーズンを通してほぼ毎試合2万人以上が集い、アウェーにも大挙して押し寄せスタンドを埋める。ピッチを見つめるオレンジのサポーターに向け、可能性は少ないながらもJ1残留へ向け、そして来季以降へ向けての「戦う姿勢」をみせなければならない。
ここにきて、シーズン開幕から公式戦4得点を挙げた田中達也、そして複数のポジションをこなせる矢野貴章と、怪我により戦線離脱していたベテラン2人が全体練習に復帰。若い選手が多い中、実績のある両プレイヤーが戦列に戻ることでチームの活性化がどこまで図られるか。
今シーズンの残り試合、一つでも多くの勝利を、そしてプロとしての誇りをサポーターに伝えるのが何よりも重要だ。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る)
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