火星旅行を想定した「宇宙スパコン」の実験 ISSで開始

2017年9月16日 15:45

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward曰く、 火星への有人宇宙探査に向け、さまざまな計算を行うためのコンピュータが宇宙に打ち上げられるという(ITmedia)。

 宇宙船が地球から遠く離れるほど、宇宙船と地球との通信には時間がかかるようになり、たとえば宇宙船がセンサから取得したデータを地球に送信して地球で解析し、その結果を宇宙船が受け取って利用する、といった作業に時間がかかるようになる。宇宙船内に設置したコンピュータで演算を行えば、このような時間を短縮できるほか、トラブルで地球との通信が行えない状況でも対応できる。

 このコンピュータはHPの「アポロ40」をベースとするもので、まずは国際宇宙ステーション(ISS)に持ち込まれるとのこと。宇宙では放射線などの影響や過酷な環境によってコンピュータが安定して稼働しない可能性もあるが、そのためコンピュータを宇宙でも正常に使うための実証を目的にしているという。今回のコンピュータでは重量が増加しないソフト的な方法での対策が行われているそうだ。

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