【業績でみる株価】船場は17年12月期利益減額修正を嫌気した売り一巡して戻り歩調

2017年9月5日 10:02

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 船場<6540>(東2)は商業施設の設計・施工を展開している。工事原価の上昇などで17年12月期利益予想を減額修正したが、需要は堅調に推移している。株価は減額修正を嫌気した売りが一巡して戻り歩調だ。

■17年12月期利益予想減額だが需要は堅調

 商業施設の設計・施工を展開している。ショッピングセンターづくりで培ったノウハウをベースとして、調査・分析から、コンセプト策定、基本構想計画、基本設計、実施設計、監理、施工、運営支援まで一貫しての業務受託を強みとしている。事業戦略としては、商環境の変化を捉えて成長機会を獲得するとしている。16年12月新規上場した。

 17年12月期通期の連結業績予想は、7月31日に売上高を据え置き、営業利益を1億90百万円減額、経常利益を1億90百万円減額、純利益を1億20百万円減額して、売上高が16年12月期比8.6%増の300億円、営業利益が9.6%減の15億50百万円、経常利益が10.0%減の15億50百万円、そして純利益が8.0%減の10億10百万円としている。

 売上面では、大型店舗の投資抑制に加えて、海外案件が大口顧客の投資の端境期にあたるが、都市部の開発プロジェクトの獲得や専門店の受注拡大などで概ね計画水準で堅調に推移する。利益面では、外注比率の高い施工案件の増加に伴って工事原価が上昇し、人員増に対応するためのオフィス移転費用も影響する見込みだ。

 なお第2四半期累計(1~6月)は売上高が148億03百万円、営業利益が7億54百万円、経常利益が7億78百万円、純利益が5億16百万円だった。大型開発プロジェクトでイオンモール新小松、三宮オーパ2などを獲得した。施工物件増加で増収だったが、売上総利益率低下や販管費増加で減益だった。通期予想に対する進捗率は売上高49.3%、営業利益48.6%、経常利益50.2%、純利益51.1%である。

 なお配当予想は据え置いて、9円増配の年間35円(期末一括)としている。

■株価は減額修正を嫌気した売り一巡して戻り歩調

 株価は8月16日の直近安値1130円から切り返して9月4日には1270円まで上伸した。17年12月期利益減額修正を嫌気した売りが一巡して戻り歩調だ。9月4日の終値は1244円、今期連結予想PERは12倍近辺、時価総額は約122億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線と13週移動平均線を一気に回復した。大勢として1100円~1300円のボックス展開だが、レンジ上限を突破すれば上げ足を速める可能性がありそうだ。(MM)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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