「ブロックチェーンオープンソース提供プロジェクト」として、「トークントレーダー」のオープンソース公開

2017年8月9日 19:45

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記事提供元:フィスコ


*19:45JST 「ブロックチェーンオープンソース提供プロジェクト」として、「トークントレーダー」のオープンソース公開
GMOインターネット株式会社は、「GMOブロックチェーンオープンソース提供プロジェクト」の第2弾として、「トークントレーダー」のオープンソースを2017年8月8日(火)から公開した。

このオープンソースプログラムで構築できる「トークントレーダー」は、第三者機関にトークンを渡さずに、さまざまなトークンのトレード(交換取引)ができる取引所をつくることができるシステムである。

この取引所は、トークンのトレード契約の仲介を行うだけで、トークンの交換処理はトレーダー間の契約成立を受けて、ブロックチェーン上の両者の口座で自動執行される。そのため、トレーダーは各取引所に専用口座を開設したり、トークンを移動させたりする必要がなく、安全な取引環境を実現することができる。

■「トークントレーダー」による取引

(1)トークンの交換(売却)を希望するトレーダー(=Maker(メイカー))は、交換条件と取引量を決めて取引所(=Indexer(インデクサー))へ売出情報を出す(例:[トークンA]5個を、[トークンB]15個と交換希望)。

(2)トークンを交換(購入)したいトレーダー(=Taker(テイカー))は、Indexerに集まる売出情報を「板情報」で確認。

(3)Takerは、「板情報」から交換取引に応じる注文を選び、買付注文にサインをしてIndexerに送る。

(4)Indexerは、Makerに対してTakerからの買付注文を転送。

(5)Makerは、Takerからの買付注文を確認し、問題がなければ承諾。ここでMakerとTakerの取引契約が締結。

(6)IndexerはMakerとTakerの間で成立した契約をブロックチェーン(「Z.comCloudブロックチェーン」)にポストする。

(7)契約内容が自動執行され、MakerおよびTakerのトークンのトレードが完了。

■「トークントレーダー」の仕組み

「トークントレーダー」は、第三者機関の口座にトークンを移動させる必要がなく、さまざまなトークンをトレードできる取引所を構築可能なシステム。ブロックチェーン上にあるトレーダーの口座間で直接トレードが行われるため、手数料などの取引コストが削減、トレーダーは口座開設やトークンの移動を行う必要なく、口座情報を取引所に渡すだけでトレード可能となる。ブロックチェーン上のトレーダーの口座は、トレーダー自身が保有する固有の鍵によって管理するので、取引所の不正アクセスによって口座内の資産が盗まれることはない。

■「トークントレーダー」の特徴

(1)イーサリアムの分散型トレードプロトコル「SWAP」を参考に開発
このシステムは、イーサリアムの分散型トレードプロトコル「SWAP」のホワイトペーパーを参考に開発。このホワイトペーパーでは、完全なP2P下でのトレード方式を提言しているが、「トークントレーダー」では、トレードの際にIndexerを挟む方式を採用。完全なP2Pにせず、あえて取引所がトレードの成否確認を行える仕組みにすることで、売主の信頼性の担保や、「板情報」の更新などを取引所が的確に行うことができる。

(2)トレーダー、取引所も仮想通貨(Ether)の保持が不要(代払い)
ブロックチェーンでは、トレード処理をブロックチェーン上に記録する度に、仮想通貨による費用の支払いが求められるが、トレーダーや取引所が仮想通貨を常時保有し、管理することはまだ一般的ではない。このシステムでは、ブロックチェーンへの記録にかかる費用をサービス提供者が日本円等でまとめて代払いできる機能を用意し、トレーダーや取引所の運営者(Indexer)は、仮想通貨で都度支払いをする必要なく、トレードシステムを利用することが可能だ。

(3)トークンの標準仕様「ERC20」に準拠
このシステムでは、イーサリアムが提唱しているトークンの標準仕様「ERC20」に準拠しているので、「ERC20」に基づいて発行されたトークンはすべて、このシステムで構築した取引所で取り扱い可能。

■「GMOブロックチェーンOSS」

2016年12月には、ブロックチェーン上に簡単に分散型アプリケーションを構築できる「Z.comCloudブロックチェーン」および「ConoHaブロックチェーン」のβ版を提供開始し、実際に「Z.com Cloudブロックチェーン」を基盤とした「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」のシステムを実現。
ブロックチェーン技術を活用した新しいサービスの実現・普及を図るべく、実サービス展開が可能なプログラムをオープンソースで公開する「GMOブロックチェーンOSS」を立ち上げ、2017年7月に第1弾「医療機関カルテ共有システム」のオープンソースの提供を開始した。「GMOブロックチェーンOSS」では、今後も様々なニーズに沿ったオープンソースプログラムを定期的に公開していく予定にしている。


【ニュース提供・エムトレ】《SK》

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