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生まれながらにHIV感染の少年、長期間治療無しでも症状発症せず
記事提供元:スラド
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染した場合、治療法としては抗HIV薬を用いてウイルスの活動を抑える手法が使われることが多い。しかし、HIVに感染しており、長期間治療を行っていないにも関わらず、なにも症状が出ていない9歳少年が確認されたという(BBC、Science)。
この少年は母子感染によってHIVに感染し、生まれたときにはすでに血中のHIV濃度が高いレベルにあったという。そのため9週間の抗ウイルス治療が行われ、その後ウイルスが検出できないレベルにまで少なくなったために治療は停止され、その後もアクティブなウイルスは検出されなかったそうだ。ただし、免疫細胞内にはウイルスが確認されており、ウイルスが存在するにも関わらず活動していない状態になっているという。
HIVに感染しており、治療を長期間停止しているにもかかわらずウイルスの影響が見られないケースはこれ以外に2例が確認されているだけとのこと。この例から、ウイルス感染後の早期対処によって治療効果が高まる可能性があるのではないかという説も考えられている。また、今後ほかの治療方法を確立するために参考になるという声も出ているそうだ。
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