ビットコインの分裂問題、取引が一時停止に

2017年7月20日 20:02

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward曰く、 ビットコインの仕様上の問題を解決するための手法を巡り、ビットコイン取引所や利用者、開発者の間で議論が続いていることは以前報じられていたが(過去記事:Bitcoinのスケーラビリティ問題、ハードフォーク敢行で解消なるかビットコイン分裂問題、取引所は現在のビットコインを支持)、日本仮想通貨事業者協会がこの「分裂危機」に備えるため、8月1日0時よりビットコインの取引を一時停止すると発表した(ITmedia読売新聞)。

 同協会には13の取引所が加盟しており、このすべてで取引が一時停止される。

 ビットコインにおける問題解決のための手法は複数が提案されているが、どれを採用するかの合意はできておらず、そのため一部のビットコイン採掘者らの間で既存のビットコインとは互換性のない「Bitcoin Unlimited」と呼ばれる仕様を強制的に導入する動きが見られていた。こういったトラブルを解決するため「UASF(User Activate Soft Fork)」という手法が提案され、これが8月1日に実施されることになったのだが、これに反対する陣営(中国のビットコイン大手採掘業者Bitmainなど)が「UAHF(User Activate Hard Fork)」というUASFとは互換性のない手法を提案。もしUASFが8月1日に実施された場合、それとは互換性のない方式で独自にBitcoinの採掘を続ける方針を示している。

 UASFが実施された場合、実際にどのようなトラブルが発生するかは予測できていない。大手採掘業者が採掘から抜けることで、Bitcoin取引の認証に時間がかかるようになる可能性がその1つとして指摘されているが、それ以外のトラブルが発生する可能性もあるようだ。

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