阪神新人の小野、敗れるも巨人打線相手に奮闘

2017年7月8日 12:16

印刷

 7日、阪神対巨人の11回戦が甲子園球場で行われ、共に連勝を狙った試合は巨人が5対1で勝利した。

 巨人打線は13安打を放ち、先発のマイコラスは中5日の登板で8回1失点の好投をみせ7勝目を挙げた。阪神は新人の小野泰己が6月27日の中日戦以来となる今季7度目の先発だったが、巨人打線に初回から捕まり、6回3失点でこの日も敗戦投手となった。

■初の伝統の一戦

 敗れながらも確かな爪痕を残した。

 甲子園球場での巨人3連戦の初戦マウンドを託されたのは、ルーキーの小野。5月21日のヤクルト戦において一軍先発デビュー。その後、交流戦からは先発ローテーション入りを果たしたものの、未だ勝ち星なし。

 前半戦最後の伝統の一戦、巨人の先発はこの日も好投し勝ち投手となったマイコラス。3連戦初戦のマウンドに立つルーキーにとって投げ合うにはいささか荷が重いシチュエーションであったかもしれない。

 プレーボール直後、先頭の長野のセンター前ヒットから始まり4安打を浴び、初回から2失点。5回にはマイコラスにツーベースを打たれたのをきっかけに3失点目。被安打も5回まで毎回の9安打を許すなど最後まで流れに乗り切れなかった。

■近い将来、阪神投手陣の大黒柱への期待

 それでも、最後の投球回となった6回はこの日初めて打者3人で抑えるなど、今回が自身初めての登板となった巨人戦をしっかりと投げ切ってみせた。結果は6回を3失点、ランナーを出しながらも、併殺で切り抜けた場面も3度あり、クリーンナップの坂本・村田から三振も奪っている。小野の武器であるストレートは要所で鋭さを発揮した。

 ここまで7度先発し、0勝5敗。痛烈なまでにプロの洗礼を受けている現状だ。そんな中でも巨人打線を相手に十分に渡り合う投球内容をみせた小野。

 後半戦、歴史ある縦縞の背番号28を背負うルーキーが、現在大きく離されている首位・広島への追撃の助けになれるか、今後の活躍に期待したい。大舞台を経験し続けながら、若虎は着実に成長を遂げていく。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事