野球・侍ジャパンのユニフォームが発表 アシックスと4年契約

2017年6月27日 19:51

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売上げの7割以上は海外が占めるなど、国外でも高い知名度を持つアシックス (c) 123rf

売上げの7割以上は海外が占めるなど、国外でも高い知名度を持つアシックス (c) 123rf[写真拡大]

■ミズノの牙城"野球"を崩すのか

 野球の日本代表「侍ジャパン」の新しい公式ユニフォームが26日発表された。今回の新ユニフォームは、これまでのミズノではなく、アシックスが手がけている。

 スポーツをやる人間なら一度は耳にしたことがあるスポーツメーカー「ミズノ」。特に日本で最も人気のあるスポーツの一つである野球に関して言えば「ミズノ以外考えられない!」という人も少なくない。実際プロ野球選手の多くがミズノ製品を使っており、これまでも、侍シジャパンの公式ユニフォームはミズノ製だった。

 しかしそんなミズノがピンチに追いやられている。アシックスが攻勢を仕掛けているのだ。今回のユニフォーム提供契約は2021年5月末までの4年間。つまり、2020年の東京オリンピックでも、アシックスがユニフォームを提供するのだ。

■アシックスの潔さ

 ではなぜ、アシックスがここまで勢いを増しているのだろうか。それはまず潔さにあるのではないだろうか。アシックスは不振だったゴルフ業界から、シューズ以外の部門はあっさり撤退した。こういった転換の速さが次への一歩を速めていることは間違いない。

 さらにアシックスは2012年にアシックスジャパンを設立。海外市場に軸足を移しながらも、日本国内の販売もそれと競わせることで、国内での売上げを維持している。

 また、シューズ部門では絶対の強さを持っており、特にランニングシューズは高い評価を受けている。私が出場したマラソン大会でも、前のランナーに行くにしたがって(よりスタートラインに近いランナーの方が申告タイムが速く、力のあるランナーと考えてよい)アシックスのシューズを履いている率が高くなった。

 ランニングシューズを購入しに行く際に店員に薦められるのも、アシックスのシューズというケースが多い。クッション性に優れ横幅が広く、日本人の足向きだというのだ。しかしそれだけなら他のメーカーも真似できそうだが、きっとまだ明かされていない種があるのだろう。

■野球での攻防も激化か

 すでにスポーツ用品全体では国内トップにあるアシックスだが、野球部門ではミズノが圧倒的なトップに君臨している。ここでもアシックスの攻勢がどこまであるのか、2020年の東京オリンピックも見据えて、注目されるところだろう。

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