「婦人画報」「non-no」等の日本雑誌を中国語圏で電子配信

2017年6月14日 07:45

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「Kono雑誌アプリ」表示画面。左から「トップページ」「記事‐PDF表示」「デバイス最適化表示(日本語)」「デバイス最適化表示(中国語)」。(画像:ハースト婦人画報社発表資料より)

「Kono雑誌アプリ」表示画面。左から「トップページ」「記事‐PDF表示」「デバイス最適化表示(日本語)」「デバイス最適化表示(中国語)」。(画像:ハースト婦人画報社発表資料より)[写真拡大]

 雑誌「婦人画報」の発行などで知られるハースト婦人画報社ほかの国内24の出版社が、配信サービス会社の富士山マガジンサービスとともに、5月末、中国語圏における日本の雑誌の電子配信を開始した。これらは、アメリカのKono Digital Inc. が提供する電子雑誌読み放題サービス「Kono電子雑誌」を通じて配信されるものである。

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 現在、提供されている雑誌の数は58誌。54誌までは日本語版での提供であるが、4誌は繁体字中国語に翻訳もされている。4誌とは、「婦人画報」(ハースト婦人画報社)、「MEN’S CLUB」(ハースト婦人画報社)、 「non-no」(集英社)、「MEN’S NON-NO」(集英社)である。

 その他の参加雑誌としては、「dancyu」(プレジデント社)、「週刊東洋経済」(東洋経済新報社)、「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社)などがある。

 「Kono電子雑誌」は、アジア、北米を中心に、50カ国以上で展開、総ダウンロード数は100万超、登録ユーザー数35万人以上。台湾では最大級の、電子雑誌読み放題サービスであるという。

 ハースト婦人画報社は、電通、集英社、富士マガジンサービスとともに、運営幹事会社を務めている。ハーストという社名はアメリカ最大のメディアグループ「ハースト」の一員であることを示すものだ。かつては婦人画報社という社名であったのだが、1999年にアシェット婦人画報社(アシェットはフランス資本)となり、また2011年から、ハーストコーポレーションの一員として、国際的な出版社として活動するようになったものである。

 打ち続く出版不況と、電子化の波にもまれ、「雑誌」という媒体は苦境に立たされている。電子雑誌の国際展開という試みは、どの程度の光明を示すことができるだろうか?今後に注目させてもらおう。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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