英政府、マンチェスターのテロきっかけにネット検閲を強化する可能性

2017年5月31日 06:34

印刷

記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward曰く、 英国政府は先日起きたマンチェスター爆弾テロ事件を悪用し、調査権限法を強化するかもしれない。調査権限法とは当局に対し、電話や電子メール、携帯電話のメッセージ、インターネットの閲覧履歴といった情報にアクセスする幅広い権限を認めるもの。来月行われる総選挙でテリーザ・メイ首相が再選されれば、情報機関への権限強化を求めると現政権の閣僚は語っているという(INDEPENDENTregisterCNNSlashdot)。

 この閣僚は「もはやテロの脅威は明らかだ。議論で浪費する時間はなく、我々は総選挙後すぐに情報機関への権限強化を行うだろう」と話しているという。この発言の中には各種ネットサービスの中に情報機関のためのバックドアを設け、暗号化を弱めることも含まれていると見られている。インターネット企業は、暗号化を弱めることが安全性を高めることにはつながらないと主張してきた。情報機関以外の誰かによっても読み取られる可能性があるためだ。英国が調査権限法を強化した場合、米国のネット企業などが違反に問われる可能性がある。

 スラドのコメントを読む | ITセクション | 検閲 | 英国 | インターネット

 関連ストーリー:
ドイツ、偽ニュースの拡散防止を行わない企業に対して罰金を科す法案を制定へ 2017年04月11日
旅客機内への電子機器持ち込み禁止は「電池に爆弾を隠す技術」をテロ組織が確立したのが理由だった 2017年03月24日
ネット掲示板サービスreddit、オルタナ右翼関連スレッドをアクセス禁止に 2017年02月06日
英、令状なしで国民のWebアクセス記録を閲覧できる権限を警察など48機関に与える法案が可決 2016年12月02日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事